コロナで困窮“夜の街”シングルマザー支援
弱い立場の人ほど、新型コロナの影響を受けてしまいます。キャバクラや風俗など“夜の街”で働くシングルマザーたち。支援をする側も、夜の街で働いていました。
■支援の主な対象を“ある職業”の女性に
6日、埼玉・川口市で生活が困窮している世帯への食糧支援が行われていました。米や缶詰のほか、生理用品なども無償で提供しています。特徴は、支援する主な対象を“ある職業”の女性としていること。
支援を受ける女性(30代)「仕事が接客業、水商売なので、お客さんも減って仕事にならなくて」
キャバクラや性風俗といった、いわゆる“夜の街”で働くシングルマザーです。
ボランティアで参加する女性も、小学生の息子と2人暮らしで、支援を受けています。
夜の街で働くシングルマザー(30代)「(収入が)7割くらい減ってます。お客さんが来ないので厳しい部分がある。貯蓄でなんとかやっている、切り崩しています」
“夜の街”も、コロナで客が激減しています。
■“夜職”というだけで批判…声上げづらく
また、こんな悩みが。
夜の街で働くシングルマザー(30代)「“夜職”というだけで批判されてしまう。声が上げづらかったり、生活に困っているというふうな助けを求めたとしても、結局『仕事なにやってるの』ってなったときに言えない立場」
夜の街で働くシングルマザー(30代)「水商売だと言いにくいなという部分もあるし、いろいろ得られる(支援)が少ないのかなと思います」
実際に政府は、コロナ対策として支給する持続化給付金や家賃支援給付金の対象から性風俗事業者を除外しています。
■「仕事を理由にさげすまれていいわけがない」支援する夫婦は
夜の街で働くシングルマザーを支える『ハピママメーカープロジェクト』。活動を主催する石川さん夫婦は、どちらもキャバクラなどで働いた経験があります。
代表・石川祐一さん(37)「どうせ私たちは(支援の)対象じゃ ないんじゃないかとか思ってしまっている方は、大勢いらっしゃる。あえて、あなたたち(支援の)対象ですよとうたうことで、『私たち参加していいんだ』と参加をうながす」
代表・石川菜摘さん(30)「どんどん気兼ねなく相談してほしいなって思います。仕事を理由にさげすまれていいわけがない。(夜の街で働く人も)支援制度とか支援団体とかを普通に使える世の中になっていってほしいな」