戸田市職員が巡回 ワクチン予約スムーズに
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、いま、ワクチンの接種率をあげることが求められています。埼玉・戸田市では7日から、市役所の職員が市内の各地区を回って、高齢者のワクチン接種の予約を手助けする取り組みが始まりました。
■地域に寄り添う巡回型“おたすけ窓口”
戸田市では7日から、市の職員が地区ごとに巡回して高齢者のワクチン予約の手助けなどを行う、「高齢者ワクチン予約相談窓口」(通称“おたすけ窓口”)が始まりました。
7日は、戸田市の笹目地区にある笹目南町会館にも“おたすけ窓口”が設置され、高齢者5人が訪れ、接種予約の手助けなどを行ったということです。
市の職員は「こちらから出向いていって、予約の機会をきちんと確保する必要があるということで始めた。できる限り慣れ親しんだ場所で、地域の方に寄り添えるような方法で取り組んでいきたい」と話しています。
■相談の7割以上は「ネットの操作が分からない」
市では、これまでにも市役所や公共施設に“おたすけ窓口”を設置してワクチン接種予約の手助けをしてきました。
5月27日現在、予約に関する問い合わせや相談が1000件以上あり、このうち約75パーセントがインターネットの操作方法が分からないなどの相談だったということです。
相談窓口に訪れた60代のベルギー国籍の女性は「インターネットは漢字が多く自分1人では難しかったが、優しい対応にとても助かった」と話していました。
■データを可視化し市民に共有
また、戸田市では、HPや市役所の入り口のモニターでワクチン接種状況を可視化した「戸田市ワクチンメーター」を公開しています。
「戸田ワクチンメーター」では、いままで接種した人数や、接種者・未接種者の割合をグラフ化することでデータを可視化。接種を希望する人へ喚起を促したいということです。
■アクシデントを未然に防止 市独自の取り組み
また、市民が安全で安心してワクチンを接種できる環境を整えるため、医療機関向けに市独自の「ワクチンアクシデント事例集」を作成しています。事例集では、本人確認ミスや、ワクチンの取り扱いミスなどの具体的な事例が、報道をもとに推定される原因と共に記載されています。
市の担当者によると、これまで報道されたワクチン接種に関する様々な事例をまとめ、アクシデントを未然に防ぐことが狙いで、市内でワクチン接種に関わる36の医療機関に配布しているということです。
他県の自治体などからも使用させて欲しいという相談がきていて、今後は新たな事例が報道され次第、更新していくということです。