新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に死亡した男性の遺族が12日、保健所が適切な対応を怠ったとして、東京・板橋区に対し訴えを起こしました。

訴状などによりますと、2021年8月、新型コロナに感染し自宅療養中の板橋区に住む男性が、自身で計測した血中酸素濃度が生命維持の観点から危険性のある70パーセントとなり、保健所に電話で相談したところ、保健所は計測機の故障などを疑い、救急搬送などの措置をとらなかったということです。

男性は翌日、自宅で死亡しているのが見つかりました。

遺族は12日、保健所が適切に対応していれば死亡は回避できたとして、板橋区に対し、およそ6400万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴しました。

提訴を受け、板橋区は「個人情報に関わる可能性がありコメントできない」としています。