【全文】保健所や医療機関の負担軽減策「最終調整中」 官房長官会見(8/24午前)
松野官房長官は、24日の会見で、新型コロナウイルス対策の関係閣僚で保健所や医療機関のさらなる負担軽減策や水際対策について議論し、「最終調整中であり、まとまり次第お示しをしたい」と明らかにしました。
<会見トピックス>
▽新型コロナ関係閣僚会議
▽ウクライナ侵略
▽原発の運転再開期間の延長
▽辺野古基地建設の進捗
会見の概要は以下の通りです。
○松野官房長官
私からの冒頭発言はございません。
――新型コロナウイルスの関係閣僚会議と専門家との会合についてお伺いします。
先ほど岸田首相は新型コロナ対策を巡り、関係閣僚と専門家とそれぞれオンライン協議しました。
感染者の全数把握の見直しや水際対策の緩和が議論になったと思いますが、どのようなやりとりがあったのかお伺いします。
○松野官房長官
新型コロナについては、全国的にこれまで最も高い感染レベルが継続しており、一部医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後の深刻化が懸念される状況と認識をしています。
新型コロナ対策に関して、先ほど総理や関係閣僚による打ち合わせを行ったところであります。
足元の感染状況や対応策の現状などについて報告があったほか、保健所や医療機関のさらなる負担軽減策や水際対策についても議論を行いました。
具体的な方策については現在最終調整中であり、まとまり次第、お示しをしたいと考えております。
また新型コロナの感染症法上の措置の見直しなどウィズコロナに向けた新たな段階への移行については、引き続き、専門家、自治体のご意見を踏まえながら検討を進めていく考えであります。
本日、総理と新型コロナの専門家との意見交換が行われましたが、私は同席をしておらず詳細は承知をしておりません。
――関連。
コロナの感染状況について昨日の死者数が343人で最多という厳しい状況が続いている中で、先ほどおっしゃいましたがウィズコロナへの移行について、まだ時期尚早ではないかとの指摘もある中で、政府としてはどういうふうにメッセージの発信をしていく考えか。
○松野官房長官
先ほど申し上げた通りでございますが、認識としては、全国的にこれまでで最も高い感染レベルが継続をしており、一般医療を含め、医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後の深刻化が懸念される状況と認識をしております。
新型コロナに関しては、引き続き、対応策について、専門家、自治体のご意見も踏まえながら検討を進めていく考えであります。
――話題変わりまして、 開始から半年を迎えるウクライナ侵攻について伺います。
ロシア軍はザポリージャ原発を盾にして攻撃を激化させているともみられ、戦闘が長期化する様相とともに、大規模な原発事故への懸念も含めて、緊迫の度合いが強まっています。
こうした状況についての見解、今後の対応について改めて伺います。
また侵攻を背景にエネルギーや食料価格の高騰が続いています。
来月上旬にもまとめるとしている支援策の検討状況と、今後追加の経済対策、補正予算を策定する必要性についての認識もあわせて伺います。
○松野官房長官
ロシアによるウクライナへの侵略が開始されて半年がたちますが、この侵略は国際社会が長きにわたる懸命な努力と多くの犠牲の上に築き上げてきた、国際秩序の根幹を脅かすものであり、平和秩序を守り抜くため、G7はじめとする国際社会が結束をして断固たる決意で対応していく必要があります。
原発への攻撃を含め、ロシアの一連の行為は決して許されない暴挙です。
東電福島第一原子力発電所事故を経験した我が国として、強く非難をいたします。
ロシアに対し、このような蛮行を即座に停止するように求めます。
今後も国際社会と連携をしながら、国難に直面するウクライナの人々に寄り添った支援を実施をしていく考えであります。
エネルギーや食料価格の高騰については、先日開催された物価賃金生活総合対策本部における、総理のご指示を踏まえ、食料品、エネルギー、地方創生臨時交付金の3点の政策を中心とした、追加策の取りまとめに向けて、9月上旬をめどに関係省庁が対応策の具体化を進めているところであります。
具体的には10月以降の輸入小麦に関わる政府売り渡し価格の据え置き。
ガソリン等の燃料輸入価格の負担軽減、地方創生臨時交付金の増額を含む、さらなる対応策について検討を進めています。
新たな財源措置を伴うものについては予備費を機動的に活用し、国民の皆さまに迅速にお届けをしていく考えであります。
その後についても、物価・景気両面の状況に応じて迅速かつ総合的な対策に切れ目なく取り組んでまいりたいと考えております。
――一部報道で原発の運転期間延長を検討と。
「可能な限り依存度を低減する」としているエネルギー基本計画との整合性や安全性の課題をどう認識されているのか、新増設やリプレースの検討はどう考えるのでしょうか。
○松野官房長官
前回のGX実行会議では、総理から再エネ、蓄電池、省エネの最大限導入のための制度的支援策や原発の再稼働とその先の展開策など具体的な方策について政治の決断が求められる項目を明確に示してもらいたいとの指示があったことを踏まえ、本日の第2回GX実行会議では、エネルギーの安定供給に向けた具体的な方策について議論が行われる予定であります。
現時点では個別の具体的な論点についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
――辺野古新基地建設の進捗状況について。
辺野新基地建設で計画している土砂投入量に対する最新の投入量、面積としての進捗率は。
○松野官房長官
普天間飛行場代替施設建設事業では、全体で約152ヘクタールの埋め立てを行いますが、現在キャンプ・シュワブ南側の約41ヘクタールについて埋め立て工事を着実に進めているものと承知をしております。
本事業の埋め立てに必要な土砂量は約2,020万立方メートルであり、これまでに埋め立てた土砂量は、本年7月末時点において約236万立方メートルと承知をしております。
詳細については防衛省にお尋ねをいただきたいと思います。