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酒類提供の緩和どうなる…各自治体の条件は

2021年6月18日 18:48
酒類提供の緩和どうなる…各自治体の条件は

沖縄を除く9つの都道府県で、20日をもって緊急事態宣言が解除となります。まん延防止等重点措置に移行することになった東京。早くもリバウンドの懸念が指摘される中、飲食店などへの要請やお酒の提供などはどうなるのでしょうか。詳しく説明します。

    ◇◇◇

■東京“リバウンド”懸念…尾身会長 宣言解除“3つの条件”

東京の新型コロナウイルスの新規感染者数について、16日、17日は、前の週の同じ曜日を上回りました。

今回の宣言解除にあたっては、特に東京の解除をめぐって専門家の間でも議論が紛糾したといいます。実際、東京の解除には半数ほどの委員から懐疑的な声が上がったといいます。

政府分科会の尾身会長も「リバウンドが起きる要素がある」と警鐘を鳴らしていて、具体的に以下の要素を挙げました。

・人流の増加
・若者の感染増加
・感染者の増加率の上向き
・夏休み、お盆による人出増加
・変異株への置き換わり

尾身会長が挙げた要素のうち、感染者の増加率について、前の週からの増加率を7日間平均で見ると、宣言が出てから2週間ほどたったゴールデンウイーク明けくらいからは、なだらかに下がっていましたが、ここに来て明らかに下げ止まっています。17日時点で98.6%となっていますので、100%を超えて増加に転じるのは時間の問題とも言えます。

こうしたことから、尾身会長は東京の宣言解除にあたって、以下の3つの条件をつけました。

(1)早めに強い「リバウンド対策」を打つこと
医療ひっ迫が起きてからでは遅く、「リバウンドしそうだ」という時点で、すぐに強い対策を打って欲しいとしています。

(2)「科学やテクノロジー」を使った対策に予算をつけて、スピード感持って進めること
具体的には、例えばQRコードなど使ってクラスターが発生した場合の追跡調査を迅速にするシステムを作るなど、「科学技術を対策にしっかり生かす必要がある」としましたた。

(3)政府が「リーダーシップ」を発揮すること
自治体や国民にメッセージを出して、お願いするだけじゃなくて、国が具体的な方針を決めて実行をしてほしいということです。例えば、ワクチン接種を加速するために戦略的に、「クラスターが起きやすい所で接種を進めてほしい」ということを提言されています。

■東京 条件付きで酒類提供の緩和を検討

では、宣言が解除されて、まん延防止に移行したら何が変わるのでしょうか。中でも、多くの飲食店にとって生命線とも言える「お酒の提供」はどうなるのでしょうか。

政府は17日、飲食店などの営業時間を午後8時までとして、感染対策をしている店には午後7時まで、お酒の提供を認めるということです。そして感染状況によっては、「都道府県知事の判断でお酒の提供を停止することも可能だ」としました。

こうしたことを受け、東京はどうなりそうでしょうか。「『お酒の提供を認めない』という現在の対策を継続すべきだ」という専門家の意見もありますが、条件付きで緩和することも検討されていまして、以下のような緩和の条件が検討されています。

●客の人数を制限すること。
例えば、客は1人や2人、または4人以下にしぼるなど、大人数での飲酒を制限するものです。

●時間を制限すること
例えば、お酒の提供時間を「午後5時から7時」に制限したり、店での滞在時間に上限を設けるものです。

●店の感染対策ができているかどうか

18日午後6時15分から対策本部会議が開かれ、その後の会見で詳細が発表される見通しです。

■“まん延防止”神奈川・埼玉 対象地域を縮小へ

東京と同じく、宣言からまん延防止に移行する大阪はどうでしょうか。吉村知事は対策本部会議を経て、原則、酒類の提供自粛を続けるべきとしつつ、「感染対策を徹底している店舗では午後7時まで、2人客に限って例外的に酒の提供も認める」としました。

また、すでにまん延防止が適用され、来月11日まで延長となった神奈川、埼玉はどうでしょうか。

神奈川県は対象地域を現在の20市町から6市(横浜市、川崎市、相模原市、厚木市、座間市、小田原市)に縮小しました。この6市では引き続き、午後8時までの時短要請を継続し、酒類の提供については、以下の条件をつけました。

・午前11時から午後7時まで
・滞在時間は90分以内
・人数は4人まで

滞在時間90分など、実際にはどのように管理するのでしょうか。時間については、通信アプリ「LINE」のQRコードを店側が読み取って管理するということです。

埼玉県は対象地域を15市町から、さいたま市と川口市の2か所に縮小しました。こちらも飲食店への時短要請継続した上で、酒類の提供は午後7時までとし、1人の客か同居家族の客のみに限るよう要請します。

     ◇◇◇

前回の宣言解除の際は、東京などで直後にリバウンドを招き、わずか20日ほどで、まん延防止措置が適用されました。そして今回も、感染状況や人々の自粛疲れなどは、その時と似たような状況になっていると、多くの人が感じているようにみえます。リバウンドの兆候をしっかりと見極めて、必要があればすぐに対策が打てるよう、素早い対応が求められます。

(2021年6月18日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)

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