“恋愛が隠れ蓑”未成年の性被害めぐる問題
未成年との性行為について不適切な発言をした本多平直議員の問題。立憲民主党は24日、成人と中学生の性行為は一律に禁止すべきとする提言を上川法相に提出しました。
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中学生の時に性被害にあった石田郁子さん(43)。この日むかっていたのは…
石田郁子さん(43)
「(性的な)被害の実態を知ってもらうために、話をするために立憲の方に会いに来ました」
立憲民主党の本多平直議員が「14歳と同意の上、性交してつかまるのはおかしい」と発言した問題。
石田さんは、議員に性被害の実態について学び、子供を守るための法改正につなげてほしいと、申し入れを行ったのです。
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石田さんは15歳の時、慕っていた美術の指導教師に美術館に誘われました。
石田郁子さん(43)
「ご褒美に連れて行ってくれるのかなと思って、その美術館の帰りにその教員に家に連れて行かれて、好きだったんだとか、キスされて」
戸惑う石田さんにその教師は…
石田郁子さん(43)
「(加害教師は)好きだからこそ、例えば距離を縮めたいとか、衣服を脱がすとかいうことになるんだということを言ってて、先生が言ってるからっていうので、そういうものなのかと信じてしまった」
恋愛を隠れみのにした性暴力だと石田さんは話します。
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本多議員の発言も、恋愛による性行為までが処罰されるのはおかしいという考えに基づいたものでした。
石田さんは、こうした考えが子供への性暴力の温床になると考えています。
石田郁子さん(43)
「相手方はこれは恋愛なんだと思い込ませて、教員と生徒のもともとあった支配環境をそのまま延長させて、恋愛と思い込ませたような状態でした。恋愛が甘美なもので進めたいって人たちは、実際、未成年をどう守るかってことを考えていない気がします。どう保護していくか、未成年がいったい何を必要としているかを一番に考えてほしいです」
立憲民主党は、本多議員の発言は不適切だったとして、成人と中学生の性行為は一律に禁止するべきとした申し入れ書を上川法相に提出しました。
現在、法務省は法改正の必要性について検討を続けています。
石田郁子さん(43)
「(本多議員と)同じような考えを持つ人がいるから、これだけ法律が変わっていない。1人の議員だけをたたいて満足するんじゃなくて、これを機に、もっと大きな問題を変える方にしたほうがいい」