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職域接種…ワクチン“供給延期”なぜ相次ぐ

2021年6月25日 1:40
職域接種…ワクチン“供給延期”なぜ相次ぐ

日本大学が学生に出したお知らせには、来週予定していたワクチンの接種について、「国からワクチン供給が間に合わないとの連絡があり延期となります」と書かれています。実は、同じような事態が、他のところでも起きていました。

    ◇◇◇

今週から、企業や大学でのワクチン接種は、本格的に始まりました。若い世代への接種も加速する中、政府は24日、目標としていた「1日100万回」の接種を、今月4回達成したと発表しました。

着々と接種が進む一方…。

河野ワクチン担当相
「申請を一時休止させていただきたい」

25日から職域接種の新規受付を一時停止することになりました。

こうした中、「新規」ではない大学や企業でも、供給延期の動きが出ています。日本大学は、今週から学生らへの接種を始めました。

大学4年生
「国から『必要分確保できなかった』ということで、延期になっちゃって、早く打ちたいところではあるんですけど」

そう言い見せてくれたのは、23日、出された大学からのお知らせです。

日本大学が学生に出したメール
「国からワクチン供給が間に合わないとの連絡があり、延期となります」

来週接種する予定だった学生は、突然、延期になりました。

来週接種予定だった大学4年生
「すでに内定もらっていて(対面の研修などあれば)全国から内定者が集まるので、できるだけ早く接種できるとうれしいなと思っています」

来週接種予定だった大学2年生
「(ワクチン接種して)やっぱり友達と遊びに行ったりとか、大学もオンラインが多いので対面でできたらいいなと」

日本大学は「今後の詳細は、決定次第ホームページ等でお知らせします」としています。

    ◇◇◇

突然の延期は、建設会社でもありました。

建設会社のワクチン担当者
「厚生労働省から連絡があって、『6月28日の週のワクチンの納品は難しくなった』と」

ワクチンを申請し、来月からの職域接種に向け準備を進めていましたが、22日、「予定した日の供給はできない」と連絡がきたといいます。

建設会社のワクチン担当者
「(Q予定の日から始められない、いかがですか)また、計画を一からやり直さなくてはいけない。今後、かかると思われる(医師などの)キャンセル料について、基本的に企業負担だという話が(厚労省から)ありました。非常に困る会社も多いのではないか」

来週、改めて厚労省と話す予定で、医師の日程などを調整し直しているということです。

箱根の107の旅館やホテルからなる協同組合も来月10日から接種を開始する予定でしたが、23日─。

箱根温泉旅館ホテル協同組合に23日、届いたメール
「順次精査しているところであり、接種開始希望日等について、ご期待に添えない場合がある」

とのメールが届きました。

なぜ、延期が相次いでいるのでしょうか。関係者によると、当初は、申請された回数分のワクチンを届けていたということですが、余るケースなどがあったため必要な回数分を精査してから届けるように切り替えたといいます。ただ、申請が受理されている分は、遅れたとしても必ず供給するということです。

    ◇◇◇

一方、アメリカのCDC(=疾病対策センター)の諮問委員会が、ファイザーやモデルナなどのワクチン接種後、若い世代を中心に、まれに、心臓の筋肉に炎症が起きる「心筋炎」などの症状が報告され、「ワクチンの接種と関連している可能性がある」との見解を示しました。

加藤官房長官は、日本ではファイザー社のワクチンについて、心筋炎などが12件報告されているとしたうえで、専門家からは「極めてまれで、接種による重症化予防のメリットのほうが圧倒的に大きい」といった見解が示されたと話しました。

6月24日『news zero』より。

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