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iPS細胞で脊髄損傷治療 世界初臨床研究

2021年6月28日 17:29
iPS細胞で脊髄損傷治療 世界初臨床研究

慶応大学は、iPS細胞を使って脊髄損傷を治療する世界初の臨床研究で、患者の募集を始めました。

背骨の中にある神経の束・脊髄は、一度傷めるともとに戻りません。慶応大学の研究チームの実験では、脊髄を損傷したマウスは後ろ足が動きませんが、左側、iPS細胞から作った神経のもとになる細胞を注入したマウスは、立ち上がるほどに回復しました。

岡野栄之教授、中村雅也教授らは、この治療をヒトで行う臨床研究のため、最初の患者1人を主治医から募集すると27日、発表しました。18歳以上で、より高い効果が見込まれる脊髄損傷後2週間から4週間が条件です。

ヒトのiPS細胞から作っておいた神経のもとになる細胞200万個を患者の脊髄に注入し、リハビリも行い、安全性と神経症状の回復を1年間観察します。順調に行けばさらに3人の患者を募集する予定です。

iPS細胞を使った脊髄損傷での臨床研究は世界初です。