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「酒提供ルール」守る店、従わない店

2021年6月29日 2:54
「酒提供ルール」守る店、従わない店

東京の新型コロナウイルス感染者は9日連続で前の週を上回っています。気になるのは、人出の“増え方”です。そして東京都の酒提供ルール。守っている店、そして従わない店はそれぞれ──。


■7都道府県で「まん延防止措置」に移行、人出の増え方が…

7都道府県で「緊急事態宣言」から「まん延防止措置」に移行して1週間。気になるのは、人出の増え方です。

大阪府・吉村知事「その増え方ですけど、やはり非常に多く増えてると」

繁華街の27日午後9時台の人出を1週間前の宣言最終日と比べてみると、特に東京・お台場や大阪・梅田駅周辺、福岡・博多駅周辺で大幅な増加が見られます。都内では、22地点のうち17地点で増加していることがわかりました。


■酒提供ルール、守る店「心が痛い」 従わない店「従事する方々の生活支えている」

都の酒提供ルールを守り営業している新宿歌舞伎町の飲食店には、毎日、10件以上の“ある電話”がかかってきます。

飲食店オーナー「『何時までやってますか?』と。うちが『19時ラストオーダーですよ』っていうと『(要請)守ってるんだ』『まじ守ってるんだ』って言われることが一番多い。心が痛いですよね」

3人以上で直接来店する客も多く、一日に何件も断っているといいます。

この日、来店したのは3人。こちらの常連客も、いつもなら……

飲食店オーナー「たぶんもう2、3杯はいつもは飲んでくれるんですけど。本当に嫌ですね」

歯を食いしばりながら要請に従う飲食店がある中で、都の要請に従わず夜9時半をすぎても満席で賑わう店も。

店員「ご予約されてます?してない?ちょっと満席になってます」

この店を含み、ルールを守らずに渋谷でおよそ20店舗の飲食店を展開する企業が、zeroの取材に応じました。

(要請に従わない飲食店の回答)
「飲食産業に直接従事する方々は、全国で700万人ともいわれており、この方々の生活を支えている側面もあります。皆さまが主張される、不要不急な存在であるとは決して考えられません」

28日、都内で新たに感染が確認されたのは317人。9日連続で前の週の同じ曜日の人数を上回っています。会食での感染は19人で、このうち20代の男性は9人の飲み会に参加。9人中、5人が感染しています。

こうした中、先週22日の夜から静養中の小池知事。東京都は、小池知事の疲労の回復が万全ではないとして、医師の判断で、28日以降も数日間は公務をとり止めると発表しました。

加藤官房長官「しっかりと静養し公務に復帰していただくことを祈念している」


■海水浴場の開設も判断分かれる

夏休みを前に人出の増加が懸念されるのが、海です。

鎌倉市の担当者「例年だと、このくらいの位置からずっと向こうに海の家が立ち並んでいて」

例年、7月1日に海開きする鎌倉市の由比ガ浜海水浴場。市は去年に引き続き、今年も開設を断念することに。

鎌倉市の担当者「今、何もないところに人を集める集客施設を作って、すごく多くの人を呼ぶという事については、やはりリスクがあるというのが鎌倉市の判断ですね」

ただ、海水浴場開設の判断は自治体で分かれていて、隣の藤沢市と茅ヶ崎市では“開設”を決めています。

茅ヶ崎市の海の家店主「準備で今とっかんで海開きに向けて頑張っています。うれしさ半分、不安半分という感じ」

その茅ヶ崎市のビーチでは、急ピッチで来月17日の海開きに向けた準備が進められていました。

茅ヶ崎市民「(海開きは)やっぱ不安だよ」「ちょっとずつ(日常が)戻るのはうれしい気持ちはあるけど、ちょっと心配もある」

市は、感染対策を徹底した上、ビラなどで砂浜での飲酒禁止などを呼びかけていくといいます。


■東京五輪に“第5波が重なる可能性”

インドで確認された感染力の強い「デルタ株」。都内では28日、20人の感染が確認され、これでデルタ株の感染者はあわせて251人に。

東京都医師会・大桃丈知医師「確実にデルタ株に置き換わりが進んでいると実感している」

東京大会で医療救護班の一員として対応にあたる予定の大桃医師は、東京大会に“第5波が重なる可能性”を指摘します。

大桃丈知医師「いまは第4波から第5波の谷間にいる可能性がある。オリンピックパラリンピックの直前、もしくは開催されているときに感染者が急激に増加するという予測はされる。(1日)500超え、700超えはありえるのではないか」

いまからできる限り、人流を抑制する必要があると訴えています。

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