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「大麦ストロー」環境配慮、学生発信

2021年6月29日 18:26
「大麦ストロー」環境配慮、学生発信

海洋プラスチックによる環境汚染が深刻化するなか、大麦でつくられたストローを普及することで、環境問題への意識を変えてもらおうと、大学生が活動を進めています。

■「大麦」で作られた環境に優しいストロー

こちらは、大麦で作られたストロー。環境に優しく、煮沸すれば3回ほどは再利用が可能だといいます。設置されているのは専修大学内のカフェのカウンターで、来月3日までドリンクを注文した人が自由に試せるようになっています。

「大麦ストロー」を普及しようと活動しているのは、ビジネスを通じて社会問題を解決することについて学ぶ専修大学の神原理教授のゼミ生たちです。

大麦ストローのプロモーションを通して、環境問題について人々の意識を変えようと取り組んでいます。大麦ストローが再利用できることを体験してもらえるように、学生たちが考えたこんなアイデアも…。

■ストロー袋で持ち帰りたくなる仕掛けに

商品を受け取るトレーに敷かれているシートの裏側には、箸袋のような包みを作れるように、線が引かれています。大麦ストローを持ち帰ってもらい、家族や友人に話したくなるような工夫を凝らしたといいます。

さらに、店内においてあるカードにはSNSのQRコードを載せて、ページに飛べば環境問題について考える発信を見られるようになっています。

■Z世代環境問題への意識は

ゼミ生に活動内容について話を聞きました。

――大麦ストローを使用してみて、ご自身はどう思いましたか?

竹田さん
「紙ストローは、口に張り付いたりふやけたりするが、大麦ストローはプラスチックとさほど使いやすさが変わらず、色もかわいい。自然からできて自然にかえる素材なのがいいと思いました。紙や竹のストロー以外に大麦ストローもあることを知ってもらいたい」

――活動で工夫されたことを教えてください。

浄永さん
「大麦ストローは持ち帰ることができます。ただ、そのままだとカバンの中が汚れたり、折れたりするので、家で使ってもらえたらいいなと思って、ストローのカバーを作成しました。1回使っただけではこれの良さは気づけないので、再利用できるということを知ってもらいたいです」

――環境問題に関して、みなさんの周りの学生の意識はどうですか。

山根さん
「友達もインスタグラムのストーリーで環境問題について共有している人もいたりして、意識している人は意識している。一方で、SDGsなど知らない人はとことん知らないというのも現状」

――みなさんもインスタグラムで環境問題に関しての発信を行っていると聞きました。

中橋さん
「今回のプロジェクトのポスターなどは、環境問題や海洋プラスチック問題に意識をむける入り口として用意していて、SNSは入り口から入った“先”で、ストローを見て気になってQRコードを読み取って気になってくれた人たちへ情報発信するのが大きな活動の軸になっています」

――活動をしていて周りからの反応はありましたか。

板井さん
「大麦ストローを置いているカフェでリサーチしているとサラリーマン風のお客さんから、環境を意識しているんですねと言ってもらって取り組みが広がっていると感じました」

――政府でも飲食店などでプラスチック製ストローの使用削減を促すような動きもありますが、今回の活動でどのようなことを発信したいですか。

中橋さん
「プラスチックストローから大麦ストローに1本変えただけでは、問題の解決にはならないですが、海洋プラスチック問題の一つの働きかけのシンボルとして機能してほしいです。これを持って帰って家族や友達に話すことで、いろんな環境問題に目を向けるきっかけにしたいと思っています」

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