水際対策は…空港で動線分離も機内同じ空間
東京オリンピック開会式まで、あと3週間となりました。海外選手団の入国が本格化する中、感染を防ぐための備えに追われる人たちもいました。最大の鍵である空港での水際対策は…。
◇
東京オリンピック開会式まで、あと3週間となりました。2日午後3時すぎ、カナダのボート選手団が成田空港に到着しました。新型コロナ感染のリバウンドが懸念される首都圏で、初めて事前合宿を行う選手団です。
このおよそ2時間前、ホストタウンの神奈川県・相模原市にある相模湖に運ばれてきたのは、選手団のボートです。
スタッフ
「これどこに置く?」
合宿中の練習に向け、準備が進んでいました。
相模原市事前キャンプ担当・菊地原央さん
「最大の選手のパフォーマンスを発揮できるようにサポートしていきたい」
合宿所では住民たちが横断幕をかかげ、七夕の飾り付けを準備して歓迎モードに─。
地元の住民
「金メダルとってほしいです。日本でなくても」
◇
一方、別の備えに追われる人たちもいました。成田空港から合宿所まで、選手団を送り届けるバスは、密を避けるため、2台に分けて乗せるといいます。車内には感染を防ぐための様々な備えがありました。窓際に一人ずつ座り、距離を保つといいます。そして─。
YM交通輸送事業部・松尾健一課長
「乗務員を守るためのシールドとなっています」
感染や、濃厚接触者となることから、運転手を守りたいといいます。
感染への不安が残るまま、海外選手団の入国が本格化しました。最大の鍵となるのは空港での水際対策です。
1日、対策強化のために始まったのは、選手団を一般客と別ルートで移動させる動線の分離です。飛行機を降りてから、入国管理や検疫に向かうまで、選手団と一般客が交わることはありません。
しかし、そもそも機内では同じ空間で、長時間のフライトをともにしています。先月来日し、2人の感染が判明したウガンダ選手団の感染ルートは不明ですが、同じ飛行機の一般客の男性が陽性だったことがわかりました。
機内での感染リスクに、対応できるのか─。
組織委員会・橋本会長
「機内で陽性者が発生した場合には、その周りにいる方たちとそうではない所の場合と、しっかりと明確に分けながら同時に移動していただく」
◇◇◇
選手団や関係者、6万7000人ほどが来日する見通しの東京大会で、実効性のある対策が求められています。