島根・鳥取で線状降水帯…“災害級”に警戒
島根県と鳥取県で7日、活発な雨雲が連なる「線状降水帯」が発生し、各地で冠水や川の氾濫、土砂災害が起きました。一部で「命の危険」の目安となる大雨警戒レベル5「緊急安全確保」も発出。気象庁は日本海側を中心に、豪雨災害への警戒を呼びかけています。
■道路が川に…「境目」分からず
島根県では6日夜から断続的に強い雨が降りました。7日午前5時半ごろ、松江市内を車で走っていると、道路が冠水し、車が水しぶきを上げて通っていました。
スーパーマーケットの周辺では、小川と道路の境目が分からなくなり、道路が川のようになって危険な状態でした。防災無線では「大雨により災害が発生する恐れが高まったため、避難指示を発令しました」と流れました。
■「線状降水帯」で“緊急安全確保”も
7日午前、島根県と鳥取県で、活発な雨雲が連なる「線状降水帯」が発生。その影響で非常に激しい雨が降り、松江市と鳥取市の一部に、大雨警戒レベル5「緊急安全確保」が出されました。また、島根県出雲市など複数の市町村に、避難指示が出されました。
松江市では午前5時40分までの1時間に約100ミリの猛烈な雨を観測し、市内の意宇(いう)川が氾濫しました。
■浸水した旅館で「土のう」積み上げ
鳥取県湯梨浜町では、町の至る所で冠水していました。視聴者からの提供映像では「海だ、海。なにこれ」と驚く声が上がっていました。
旅館も浸水し、関係者は「もうだいぶ(水が)上がってきている状態ですね。トイレもあふれてしまう状態でして、流すと。もう使用できない」と話しました。町役場からもらってきた土のうを積み上げる作業が行われました。
鳥取市内の川では排水作業が行われました。
「緊急安全確保」が出された鳥取市内の地区の住民は「ばあちゃん、動かんのですよ。(避難は)嫌だっていうんですよ、なんぼ説得しても。だから困りながらですが、悩みながら(避難する)」と話しました。
■避難の住民「山からの水多く不安」
島根県と鳥取県では、土砂災害も相次いで発生。松江市の土砂崩れ現場では、山肌から水が流れ出ていました。
松江市の別の地区で避難した住民は「避難しようと思っても、(家の)前は道路冠水しているし、裏山は今日なんかもすごく山からの水の量が多くて不安だったんですけれども」と言います。
気象庁は、今後も日本海側を中心に災害級の大雨となる恐れがあるとして、豪雨災害への警戒を呼びかけています。
(7月7日『news zero』より)