陰性なら…五輪「濃厚接触者」も出場OK
東京オリンピックの組織委員会と政府は、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者とされた選手の出場を認める方針です。試合6時間前のPCR検査での陰性が条件ですが、専門家は、接触の多い競技では「陰性でも感染する可能性はある」と指摘しています。
■濃厚接触者も出場 条件と制限は
東京オリンピックに出場するため来日した後、新型コロナウイルスの感染が判明するケースが相次いでいます。
南アフリカのあるラグビー代表選手は、ホテルのベッドの横でトレーニングをしています。濃厚接触の疑いがあるとして、隔離を余儀なくされました。
濃厚接触者とされた選手の大会出場について、政府や組織委員会が認める方針であることが明らかになりました。試合開始の6時間前を目安としたPCR検査で、陰性が確認されることが条件です。
そもそも、濃厚接触者とされてからは、毎日のPCR検査や個室での宿泊、練習・試合を除く外出禁止、個別車両での移動といった厳しい条件も課されているといいます。
■密着競技 「PCR検査」試合後も
もし、濃厚接触者とされた選手が感染していた場合、他の選手への影響はどうなるのでしょうか。
感染症学が専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授は「陰性なら体内にあるウイルス量は少ないと考えられるので安心材料にはなるが、接触の多い競技では、いくら陰性といってもウイルスを持っていたら感染する可能性はある」と指摘します。
この点については対策が講じられています。レスリングや柔道など、選手同士が密着する競技では試合後もPCR検査を行い、陽性が判明した場合に備えて、事前に対戦相手など濃厚接触者となる人をリストアップしておくといいます。
(7月16日『news zero』より)