「今回は特殊」通訳ボランティアの苦労とは
東京オリンピックの開幕前日、通訳ボランティアのリハーサルが行われました。新型コロナウイルス対策として、さまざまなルールがある中、通訳ボランティアが直面した問題とは。
■2mのソーシャルディスタンス。通訳にとって大きな壁に。
開会式前日。
卓球の会場となる東京体育館で行われたのは、通訳ボランティアのリハーサルです。
通訳ボランティアは、メディアが選手にインタビューする際に、その間に立って通訳などのサポート活動をします。
この日話し合われたのは、「通訳ボランティアの立ち位置」について。
新型コロナ感染対策として、選手とインタビュアーの距離を2m以上保つことが求められています。
東京体育館ボランティアリーダーの西川千春さん
「これまで3度オリンピックで通訳活動をしてきたが、今回は特殊。選手と2mの距離があるので、聞こえるか心配」
ソーシャルディスタンスに加え、マスクの着用で、声はとても聞き取りにくくなるといいます。
リハーサルの結果、通訳ボランティアがヘッドフォンを通して、選手の声を聞くなどの対策をとっていくということが決められました。
■ソーシャルディスタンスは海外メディアも
取材に訪れていた香港メディアのカメラマンも、
選手との距離を確保するため、長さ2m以上の”延長マイク”を使用。
「延長マイクは体力が必要。インタビューが長くなると腕が疲れてしまうが、選手とメディアの健康を守りたい」と話していました。
■「世界に選手の第一声を届ける」
東京オリンピックはソーシャルディスタンスのほか、インタビューは90秒以内にすることなど、厳しいルールが設けられています。
東京体育館ボランティアリーダーの西川千春さん
「プロセスが変わっても、選手の第一声を世界に伝える手助けをする役割は同じ。やっていくしかない」