沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先とされる名護市辺野古の海のサンゴの移植を巡る裁判で、沖縄県敗訴の判決が最高裁で確定したことをうけ、沖縄県は国によるサンゴの移植を認める方針を明らかにしました。

この問題は、辺野古の海の埋め立て予定海域に生息するサンゴおよそ４万株を別の海域に移植するため、防衛省沖縄防衛局が、沖縄県にサンゴ採取の許可を申請したことから始まったものです。

農林水産大臣が沖縄県にサンゴ採取を許可するよう是正の指示をしたことを巡り、県と国の間で裁判が続いていましたが、今月６日、最高裁で沖縄県の敗訴が確定しました。

これをうけて、沖縄県の玉城知事は２８日に会見し、確定判決に従って、国による移植のためのサンゴ採取を２８日付で許可する方針を明らかにしました。

ただし、採取に際しては、水温の高い時期や繁殖期を避けることや、移植後おおむね週１回の経過観察を行うことなどを国に求めます。

また県は、将来的に埋め立て工事の完成が見込めなくなった場合、今回の許可を取り消すこともありうるとしています。