無料で“ふるさとの味”帰省できない学生へ
コロナ禍で迎えた2度目の夏休みですが、感染の拡大がおさまらず帰省や旅行の自粛が求められています。そんな中、少しでも旅気分を感じてもらおうと「ご当地の味」が楽しめるサービスが新たに登場しています。
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ファミレスの「夢庵」でこの夏、期間限定で販売されている新メニューは、ウニに、エビ、そして、続々と並べられるマグロといった新鮮な海の幸をふんだんに使った海鮮丼です。
そのこだわりは─。
すかいらーく商品開発本部和食副部長・伊井智義さん
「大変価値のある青森県産の天然大間の本マグロを提供したい」
大間の本マグロは、初競りで億超えの値が付くことから、黒いダイヤモンドとも呼ばれる高級食材です。その味を、遠く離れた東京のファミレスで食べられるということで─。
大間の本マグロを食べた客
「食べられるときに食べないとなかなかね。結構リーズナブルでしょ」
企画した理由は─。
すかいらーく商品開発本部和食副部長・伊井智義さん
「旅行ができない状況が続く中、少しでも旅行気分を味わっていただきたい」
かつてない感染の拡大で、今年も自粛の夏になりました。旅行会社大手のアンケートによると、この夏休み、「旅行に行かない」と答えた人は8割にのぼっています。
そこで、“少しでも旅気分を”という企画が続々登場しています。北海道の銘菓バターサンドや、同じく有名な静岡県のうなぎパイ、岡山名物きびだんごなど、イオンでは今週から、全国の銘菓100品の販売を始めました。
イオンリテール 銘店・ギフトバイヤー 原田欣也さん
「なかなか関東では食べられない商品ばかりですので、是非ともご賞味いただければなと」
客
「嬉しいですね。そのつもりで来たわけじゃないけど、見かけたら買っちゃうかなと」
ファミリーマートでは、夏の旅行先で特に人気な北海道の商品を取りそろえています。スープ付きが珍しいカップ焼きそば、やきそば弁当や─。
練馬東大泉4丁目店オーナー・八木泰樹さん
「目で楽しんでいただけるビールで、今、大変人気です」
オホーツク海の流氷を使ったビールなど、気軽に北海道の味を楽しんで欲しいといいます。
さらに、旅行だけではなく─。
練馬東大泉4丁目店オーナー・八木泰樹さん
「お客様の中で北海道出身の方が、なかなか北海道に帰れてなくて、すごく喜んでいただいております」
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今年の夏休みは、帰省に関しても、各地の自治体から控えるよう呼びかけられています。コロナ禍となって以降、半数以上の人が、帰省していないという調査結果も発表されています。
そこで、逆転の発想で支援を始めた自治体もあります。段ボールに詰め込まれていたのは、鳥取産のブランド米や銘菓などで、まさに“鳥取の詰め合わせ”です。
鳥取県ふるさと人口政策課・吉村和洋さん
「鳥取の味を感じてもらうことで、ふるさとを思い出してもらって」
鳥取県では、帰省を控える県内外の学生を対象に、ふるさとの味を無料で届ける企画を始めたといいます。
鳥取県ふるさと人口政策課・吉村和洋さん
「学生さんもそれぞれのところで、頑張っていただきたいと思いますし、いつでもみなさんを応援しているとお伝えできればと」