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治療終えても“後遺症”「一生続く可能性」

2021年8月13日 1:18
治療終えても“後遺症”「一生続く可能性」

新型コロナウイルスに感染し、治療を終えた後も、後遺症に苦しむ人たちがいます。「コロナ後遺症外来」がある都内のクリニックの医師は、後遺症について「一生そういう症状が続く可能性もある」と言います。

    ◇◇◇

都内にあるクリニックの、「コロナ後遺症外来」には、1日30人ほどが受診するといいます。11日、診察に訪れたのは、先月末に友人とキャンプに行き、感染したという20代の女性です。

医師
「あー(鼻の中)結構腫れてるね」

女性(20代)
「外からにおいは、ちょっとずつ回復してきたけど、食べるときに風味がだいぶ損なわれてて」

医師
「だるさとかもある?」

女性(20代)
「ちょっと動いたらだるさ出てきて」

倦怠感と、嗅覚障害の後遺症に苦しんでいるといいます。

コロナ後遺症に悩む女性(20代)
「自分の周りの人も何人かコロナにかかっていて、普通にそのまま戻ってという人が多かったので、私自身が後遺症で苦しむというのは考えていなかった。(行動を)本当に反省しなきゃなと」

先月感染して以降、味覚も嗅覚もほとんど感じないという50代女性は─。

医師
「だいぶにおいの神経弱ってるね。完全に良くなるのは、半年とか1年かかりそう」

女性(50代)
「えーショック」

目白もちづき耳鼻咽喉科・望月優一郎院長
「コロナに一度かかって後遺症になってしまうと、なかなか治りづらいし、もしかしたら一生そういう症状が続く可能性もある。コロナにかからないような対策。行動控えるだとかしていただきたいと、僕は考えております」

    ◇

東京で人と人との接触を減らすには、どうしたらいいのでしょうか。東京都の小池都知事は─。

東京都・小池知事
「お盆休みが今まさにこの時期、この機会をとらえて、人と人との接触を劇的に減らす」

政府分科会の尾身会長は具体的な数字を示して、提言しました。

政府分科会・尾身会長
「2週間、明日からやれば一応効果は出る。外出する頻度をできれば、みなさん、5割に減らしてくださいということ」

そのため、尾身会長は、以下のことなどを求めました。
・デパ地下やショッピングモールの売り場の人出を強力に抑える
・テレワークのさらなる強化
・県境を越える移動をできるだけ控える

今回、デパ地下をあえて盛り込んだその理由は─。

政府分科会・尾身会長
「実際に感染がデパートというような、混雑している場所で起きている。電車と違っておしゃべりしますよね。『買いたい!』『買ってくださいよ!』という活気があるわけですよね」

デパ地下で買い物する会社員(40代)
「お弁当なんですけど、(デパ)地下で買いました。ふらっと入れるところが一番の醍醐味だと思うので、それが損なわれるのは、すごく気分損なってしまうものになるんじゃないかな」

衣料品を買いに来た会社員(40代)
「食料品売り場は若干密でしたけど、地下一階は少し行列できてる店もあったが、デパ地下の買い物が感染につながるとはあまり思わないです」

13日からのお盆休みを前に、新宿のバスターミナルには、すでに帰省をする人などがいました。

長野に帰省する大学生(22)
「免許の更新で実家に帰らざるを得ない状況です。家族に迷惑をかけたら、申し訳ないなって思います」

    ◇

都内にある、沖縄県のアンテナショップにいた夫婦は─。

沖縄旅行を自粛した夫婦
「これ2人分買いました」
「これもみそ付けて食べたらね。沖縄行くといつも食べるんです」
沖縄旅行は毎年恒例でしたが、この2年は、我慢しています。

沖縄旅行を自粛した夫婦
「気持ちだけでも来てる感じで」

別の沖縄出身の女性が手にしているのは。

“帰省しない”沖縄出身者
「中に入っているのは、小さいイカなんですけど、これ買っちゃうと全部1人で食べちゃう」
「(Qそれはドーナツですか)ドーナツじゃないんです」

求めに来たのは、地元の味です。

“帰省しない”沖縄出身者
「(Q沖縄に帰れたりは?)帰れませんね、今は。緊急事態宣言が出て帰れないですね。だからせめてこういうお店に来て気分を。帰った気持ちになるというか」

今月6日に感染が確認された那覇市の40代の男性は、その後、連絡がつかなくなり、8日に保健所の職員が男性の自宅を訪ねたところ、死亡した状態で発見されたということです。

沖縄県・玉城知事
「自宅で休養される方も急増しており、医療崩壊の危機が目の前に差し迫っている」

沖縄の感染者は、12日、過去最多でした。人口10万人あたりでみても、11日時点で250人で、都道府県の中でも最悪の数字です。病床使用率も8割を超える危機的状況です。

陸上自衛隊第15旅団・伊高賢1佐
「任務遂行にあたり1点を要望する。その1点は感染予防対策の万全」

県は自衛隊の看護官や、医療従事者の派遣を要請しました。

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12日、大阪、兵庫、京都、愛知、埼玉など20府県で過去最多を更新しました。全国の新規感染者は1万8888人で、2日続けて過去最多となりました、11日時点の重症者数は1404人で、過去2番目となりました。また、24人が亡くなったこともわかりました。