「監視されていた」“亡命希望”ロシア人
「国後島から泳いできた。亡命を希望する」
8月19日に北海道標津町で見つかったロシア人男性のワースフェニックス・ノカルドさん(38)。
現在は札幌出入国在留管理局に収容され、難民申請をしているといいます。
およそ25キロ離れた国後島から本当に泳いできたのか、なぜ北海道に来たのか?謎に包まれているノカルドさん。
今回、撮影をしないことを条件に取材が許されました。
まずは本当に泳いで来たのかという点について。
ノカルドさん
「23時間かけて泳いで渡った。ウエットスーツを着て、荷物は袋の中に入れて運んだ。荷物にあったコンパスを頼りに進み続けた」
国後島では、ダイビングをして魚介類をとっていたといいます。
海岸からは、ノカルドさんのものとみられるウエットスーツが見つかっています。
ロシア政府の移住促進制度を使い、2017年に国後島に移り住んだというノカルドさんですが…
ノカルドさん
「島での暮らしにうんざりした。本土に暮らしているときから諜報(ちょうほう)機関に監視されていた」
そのため、北海道にやってきたといいます。
最後に「ロシアにだけは帰さないでほしい」と訴えたノカルドさん。難民認定を申請しているため、当面は送還されない見込みです。