×

“給食を4時間強要”こども園 「10年以上前から不適切な保育」の声も… 県は特別監査へ 三重

2023年5月24日 22:21
“給食を4時間強要”こども園 「10年以上前から不適切な保育」の声も… 県は特別監査へ 三重

「3歳児に給食を4時間強要する行為」があった三重県の認定こども園について、市は23日「不適切な保育だった」との調査結果を公表しました。一方、保護者は調査の範囲について「かなり狭い」と指摘し、「卒園した子どもや過去に働いていた保育士からは『10年以上前から不適切な保育が続いていた』という声が上がっている」と話しています。

   ◇

三重県桑名市の「長寿認定こども園」で虐待の疑いが発覚しています。保護者から提供された、園内で録音された音声を聞くと…

保育士
「うわ。おしっこ漏らした!」
「パンツやなくておむつや、恥ずかしい~」

園児
「(泣き声)」

保育士
「給食早く食べて、お片付けも早くしたら、こんなことにはならんかったでしょう!」

保護者のボイスレコーダーによって、3歳の園児が約4時間にわたって給食を食べるよう強要され、トイレに行けず失禁していたことがわかりました。

市は23日、当時の園長らに対する聞き取り調査の結果を公表。「給食を長時間にわたって食べさせた」「トイレに決まった時間にしか行かせなかった」など6つの項目について「不適切な保育」にあたるとしています。

   ◇

しかし、音声を録音した保護者は「この結果を見ると、(調査の)範囲がかなり狭い」と指摘しています。

市は、当時の園長や現役の保育士44人に聞き取りをしました。しかし保護者によると、「卒園した子どもや過去に働いていた保育士からは『10年以上前から不適切な保育が続いていた』という声が上がっている」といいます。

県は桑名市の調査結果を受け、園に特別監査を実施する方針を表明し、虐待が疑われる行為の事実確認や原因究明にあたるとしています。