葉物野菜が高騰“サラダ提供できない”店も
最近はサラダをメインにしたメニューも増えていますが、そのサラダに異変が起きています。長雨などの影響による葉物野菜の高騰で、サラダが提供できなくなった飲食店も出始めていました。
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東京・文京区のカフェ。ランチ用のプレートを彩るのはレタスなどの新鮮な野菜です。ハンバーグの付け合わせなど様々なメニューに使われるレタス。しかし今、このレタスに大きな影響が─。
cafeBASE 小島裕之代表
「3倍くらいの値段がするので、レタスに一番困っています。女性のお客さまに人気のあるサラダ(メイン)のランチは、今、提供できない状況」
女性を中心に人気だというサラダがメインのランチ。野菜の高騰によりリーズナブルな価格で出せなくなり、一時的に提供をストップしているというのです。
cafeBASE 小島裕之代表
「(サラダの)量を減らすわけにもいかないし、値段も上げられないので、野菜の価格変動は苦労するところ」
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都内のスーパーを訪ねると─。
スーパーイズミ 五味衛社長
「葉物系、ほとんど全部高いですね。このところレタスなんかも下がり始めるのかなと思ったが、また上がり始めてます」
農水省によりますと、レタスの全国平均小売価格は、7月の終わりには1キロ374円でしたが、この2か月で968円に。およそ2.6倍も跳ね上がっています。
買い物客からは─。
買い物客
「もう葉物、ネギも高いしきゅうりも高い、ぜーんぶ。きゃべつも高いし。高いけどしようがない、買う」
このスーパーでは、ほかにもトマトが平年より2.5倍、白菜が2倍ほどの価格に。また、大根は2~3割、じゃがいもは1~2割高くなっているということです。
取材した1日は、レタスの店頭価格が少しだけ下がりました。すると客からは─。
買い物客
「レタスは、きょうは安い。だから食べられるかもしれない。安いのを選んでそれに合わせて、献立をつくる感じ」
農水省によりますと、北海道では高温と乾燥、また、本州では8月中旬の大雨や9月中旬まで続いた長雨の影響で野菜が不作となり、今も高値が続いているということです。
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東京・新宿区にある韓国料理店。豚のバラ肉などを豪快に焼く「サムギョプサル」が楽しめます。
肉をくるむレタスやサンチュなどの野菜は食べ放題。野菜高騰が続いていますが、コロナ禍だからこそ当面、食べ放題は同じサービスを続けていきたいといいます。
くるむ 金永賢店長
「(コロナ禍で)韓国に行けないお客さまががっかりしないように、野菜の量も今まで通り15種類。品質も変わらず、値段も変わらず、一生懸命やっております」
農水省によりますと、多くの野菜が今月中にも平年並みの価格水準に戻る見通しですが、今後の台風の動きなどを注視する必要があるということです。