壊されたレトロ自販機が復活“色”まで再現
先月、「自販機の聖地」とも呼ばれている場所で、男性が自動販売機を何度もたたく様子が防犯カメラに映っていて、ボタンの一部が割れていました。21日、再び自動販売機がある場所へ行ってみると、割れた自動販売機のボタンが修復されていました。
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先月、神奈川県相模原市の防犯カメラに映る1組のカップル。自動販売機の前に立つ男性が突然、自動販売機を何度もたたく様子が。この自動販売機が設置されているのは、「自販機の聖地」とも呼ばれている場所。
35年ほど前に作られたというハンバーガーの自動販売機のボタンの一部が割れてしまっていたのです。同じ部品が出回っていないため、完全に修復するのは難しいと話していました。
それから1か月以上たった21日、再び自動販売機がある場所へ行ってみると…。
自販機を設置する中古タイヤ市場相模原店・齋藤辰洋社長「こちらが今回、修理してもらったボタンですね」
割れたボタンが、修復されていました。
齋藤辰洋社長「今回作ってくださった業者さんの方で、他のボタンと違和感ないような色までつけていただいて」
修復に名乗り出たのは、愛知県名古屋市にあるプラスチック部品のメーカー。「レトロ自販機」に対する強い思いがあったといいます。
エッチアイ技研・原隆二社長「子供の頃から親しんでいた思い出の自販機だったんですけど、それが壊されたということで悲しい気持ちになりましてね。その部品が我々で簡単に作ることができるような形状をしていましたので」
無償で引き受けたといいます。中でもこだわったのが色味。
原隆二社長「塗装だと人が何度も触れる場所なので、そこだけ変色してもおかしなことになるなと思いまして、染色という方法をとりました」
樹脂に色を染みこませてレトロ感を再現しました。仕事の合間を見つけ、およそ1か月かけて製作。見事、「レトロ自販機」が完全に修復され、19日から再開されました。
齋藤辰洋社長「古い機械なんで、なるべくちょっと優しく使ってほしいなと思いますね」