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寒暖差疲労に注意 快適に乗り切るコツ

2021年10月22日 19:36
寒暖差疲労に注意 快適に乗り切るコツ

21日の夜から急に冷え込んで、22日の東京は、12月並みの寒さとなりました。特につらいのが朝晩の冷え込みですが、快適に乗り切るためのちょっとした工夫やコツについて詳しくお伝えします。


■寒暖差疲労に注意

今月に入ってからの東京の気温です。この間までは夏日だ、真夏日だとかいっていましたが、22日は、午前0時すぎの15.3℃が最高で、そこから気温はぐんぐん下がって、正午すぎに最低気温10.3℃を観測しました。日中としては12月並みの寒さでした。

また、この時期は、1日の中でも10度近く気温の変動があり、寒暖差疲労に注意が必要です。

寒暖差疲労とは、気温差が大きいために体温を調整する自律神経が過剰に働き、体が疲れてしまうことです。寒暖差疲労の状態になると、冷え性、肩こり、首こり、頭痛、めまい、倦怠感などの症状があらわれるそうなんです。

医師監修の「寒暖差疲労簡易チェックシート」というものがありますので、10項目をみてみましょう。

・夏の暑さも冬の寒さも苦手

・温度が一定の環境にいる時間が長い

・季節の変わり目は体調を崩すことがある

・寒い場所から暖かい場所に移動すると顔がほてりやすい

・代謝が悪くむくみやすい

・手足など体の一部が冷たく感じることがある

・寝付きや寝起きが悪い

・湯船に入って体の芯から温まるまで時間がかかる

・PCやスマートフォンの使用時間が長い(1日平均3時間以上)

・肩こり、首こりがある

4つ以上当てはまる人は、寒暖差疲労の予備軍だそうです。

これをもとに全国の20代~60代の男女2350人に調査したところ、およそ3割の人が寒暖差疲労の予備軍でした。

最も当てはまる人が多かったのは「夏の暑さも寒さも苦手」で、およそ半数(48.2%)。続いて「肩こり、首こりがある」(38.7%)「PCやスマートフォンの使用時間が長い」でした。(37.5%)

肩こり、首こりやPC作業時間など寒暖差には一見関係なさそうに思えるんですが、このチェックシートを作った久手堅司医師によりますと、「肩こり、首こり」は自律神経の乱れを引き起こす大きな要因となるそうです。


■対策の3つのポイント

では、対策はどうしたらいいのか。久手堅先生は3つのポイントをあげています。

1.気温差を小さくすること。コロナ禍で換気の機会も多いと思いますが、部屋が寒くなった時に対応できるよう、「上着」を1枚用意しておくといいそうです。

2.入浴。体を温め、疲れを回復するために入浴は効果的だそうです。38℃~40℃のぬるめのお湯に、10分~15分程浸かるといいそうです。

3.耳たぶストレッチ。これをすることで、血流がよくなり、自律神経を整える効果が期待できるということです。やり方は、耳たぶの少し上を水平方向に5~10秒引っ張って、離すを数回繰り返したり、耳を上下に動かしたりしてほぐすといいそうです。


■快眠のために寝具の見直しも

また、寒いと寝付きが悪くなったりすることありますよね。

街の人に聞いてみると、いろいろ工夫していました。

Q寒暖差で困ること

街の人「着るものもそうなんですけど、お布団とか何かけたらいいんだろうって」

Q快眠のために

街の人「冷え性なのでお風呂上がりでもすぐ冷えちゃうので、お布団に直行します」

Q快眠のために

街の人「(暖房で)部屋を暖めてから消して寝ます。靴下はくとか」

皆さんいろいろ工夫していますけど、快眠のために寝具を見直してみるのもいいそうです。

睡眠時の体温調節に詳しい和洋女子大学の水野一枝准教授によると、寒くて寝付けない主な原因としてあげられるのが、深部体温が下がりにくいことです。

深部体温とは、体の深い部分の体温のことで、この深部体温が下がらないと、人はうまく寝付けないそうです。深部体温を下げるには、体の末端から熱を逃がす必要がありますが、そのためには、体の表面の温度、特に手足から熱を放出する必要があります。

ただ冷え性の人などは、皮膚温度が上がらず、熱を放出できないので、とにかく手足の温度を上げることが重要です。

温かく眠るために、まずやることは何がありますか。

クローゼットから毛布や掛け布団を引っ張り出してきたという人も多いと思いますが、気をつけたいのが、毛布や布団を重ねすぎると、体にかかる重みが寝付きを妨げたり、寝返りが打ちづらくなったりするということがあるそうです。

さらに気をつけたいのが、体の下に敷くシーツです。シーツは1年中同じ、綿100%のものを使っている人も多いと思いますが、冬は綿素材の肌触りが寒いと感じる人もいると思います。そこでオススメなのが、同じ綿でも、ガーゼや起毛した素材のシーツです。触れた時にヒヤっとせず、柔らかい素材ほど暖かく感じます。

靴下をはいたまま寝てもいいのでしょうか?

特に女性の場合、手足の冷え性に悩まされている人も多いんですが、水野さんによると、靴下は温まりすぎた時、無意識に脱げるようなゆるゆるのもの、足を締め付けないものであれば、はいたまま寝るのは問題ないとのことです。

また、室温が10度以下の場合は、心臓に負担がかかってしまうので、適切に暖房を使って室温を上げた方がいいということでした。

季節の変わり目は、何かと体の不調が出てくる時期ですが、入浴方法や寝具など、身近なことを少し見直してみるだけでも、体への負担や眠りの質が改善されることもあります。まずは、できることから少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。

(2021年10月22日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)