運転手の男性、死因は病死…心臓疾患の可能性 三重・夜行バス事故
22日、三重県で夜行バスが林に突っ込んだ事故。運転手の男性は、病死だったと判明しました。
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道路脇で停止した、夜行バス。その前方は…。
中京テレビ 岩谷和貴記者
「バスの前面には木がめり込んでいて、フロントガラスは大破しています。さらにタイヤのあたりは内部にあったケーブルなどがむき出しになっています」
バスは22日に和歌山を出発し、埼玉へ向かっていました。乗客は21人。当時、前から3列目の席に座っていた人は…。
バスの乗客
「急にガタンと落ちるような、何かにぶつかったような衝撃。みなさん何が起きたのかわかっていない感じ。頭から血を流す女性、鼻とか口から血を流している方も」
バスの乗客の男性も、左膝を打撲。乗客21人全員がケガをし、少なくとも4人が骨折。そして、運転手の57歳の男性が亡くなりました。
現場は、海沿いの国道。左手に住宅や店舗、右手には防風林が続くほぼ直線の道路です。
地元の人
「まっすぐな道で走りやすい道」
捜査関係者も、普段、この道での事故は、ほとんどないと話します。では、なぜ事故は起きたのか。
防犯カメラが、事故直前の夜行バスの様子を捉えていました。
その映像には、信号が青に変わると走行するバスの姿が。ゆっくりと走り出していて、特に変わった様子は見えません。
その後、事故現場手前のバス停に到着。再び動き出すと、ウインカーを出しスムーズに出発。このバス停で乗ったという男性は、運転手の様子について。
バスの乗客
「(バスに)乗る時に(運転手と)やりとりはしたけど、異変は感じなかった。急ハンドルをきったり蛇行運転している感じもなかった」
このあと、バスは事故を起こしたとみられます。
運行している西武バスによると、運転手は2人体制。さらに…。
西武観光バス
「運転手は勤務前9時間程度、休憩や睡眠をとって、埼玉県に戻ってくるところだった。(運転手に)持病はなかった」
警察によると司法解剖の結果、運転手の死因は「病死」と判明。突発的な心筋梗塞などの心臓疾患の可能性があるといいます。警察は、運転手の心臓に異変が生じたとみて調べています。