“声出し解禁”新型コロナ対策緩和の動き 「5類引き下げ」日本の大きな転換点
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを5類に引き下げることが決定し、日本は大きな転換点を迎えます。先を見据えた対策緩和の動きが、各地で広がっています。“声出し解禁”を受け、アイスホッケーチーム、ライブハウスからは喜びの声が聞かれました。
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3日、栃木県の日光霧降アイスアリーナで練習していたのは、アイスホッケーのH.C.栃木日光アイスバックスです。
アイスバックス広報担当・関知樹さんは、マスクを着用した声出し・旗振りの応援を3年ぶりに解禁すると明かしました。アイスホッケーは「氷上の格闘技」と言われるほど激しい攻防が魅力ですが、新型コロナ感染対策で声出し応援は中止にしていたといいます。
しかし、先週決まったイベントに関する声出し応援などの緩和を受けて、自治体と協議の結果、4日に行われるリーグのホーム戦から、声出し応援などができるようになります。マスクの着用は必要ですが、目指すは新型コロナ流行前のかつての光景です。選手たちの後押しになるのでしょうか。
アイスバックス キャプテン・佐藤大翔選手
「正直うれしいですし、声援あるとないとでは、スタジアムの熱が違ってきますし」
アイスバックス 古橋真来選手
「『ピンチの時でも支えてもらっている』という力があると思います」
選手の支えになっている地元ファンからも、喜びの声が聞かれました。
――明日から、声出し応援や旗振りがOKに?
50年来のファン
「いや~やった~うれしいです! 涙が出てきそうになっちゃいました。うれしくて。ありがとうございます」
ファン
「いいですね。『やったー!』とか、『よっしゃー!』とか。(声)出さないと、やっぱりさびしいよね」
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新型コロナの感染症法上の位置付けを「5類」に引き下げることが決まり、日本は大きな転換を迎えます。
大阪府は医療体制の状況を知らせていた通天閣や太陽の塔などのライトアップを1月いっぱいで終了するなど、徐々に先を見据えた動きが出てきています。
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ライブハウスでは、すでに声出しができるようになりました。東京・中央区のライブハウス「日本橋PACMAN」では、イベントの緩和を受けて、客が増えてきているといいます。
日本橋PACMAN 永福真子さん
「声出しできるイベントになって、すごく楽しんでいる様子を見て、少しずつ戻りつつあるなと」
ただ、こちらのライブハウスでは、最大100人まで入れるところを、密を避けるため、60人ほどにする場合もあるといいます。(着席の場合)
日本橋PACMAN 永福真子さん
「緩和されることは大変喜ばしい半面、一人ひとりの感染対策が重要になってくるのかなと思うので」
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飲食店でも、緩和の動きが広がっています。千葉県は、独自の高い基準で対策を行う「認証店」制度を3月いっぱいで終了することを発表しました。
千葉市にある「ピアゼロワン」では、認証店として二酸化炭素濃度の測定器など基準をクリアするための対策をとっていますが、4月以降はアクリル板を外すこともできるようになるといいます。
お客さんからは「いくら透明でも、仕切りがあるというのはやっぱり(人と)境目がある感じがして」、「やっとかなっていう感じではあります」と期待の声が聞かれました。
店では要望があればアクリル板を設置するということですが、マスクなど他の対策については困惑の声も聞かれました。
ピアゼロワン 森下孝平店長
「(対策を)しなくてよくなるのかっていうのは正解がわからないので、そこら辺が難しいところではありますね」
客の要望や周りの店の状況などを見つつ、今後も対策を続けていくということです。