東日本大震災から11年 各地で“追悼の祈り”
11日、午後2時46分。各地で黙とうをささげる人々の姿がありました。東日本大震災から11年。今も2523人の行方がわからず、原発事故の影響で3万3360人の方が、避難を余儀なくされています。
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11日夜、被災地を照らした「竹あかり」。宮城・石巻市の大川小学校では、児童74人・教職員10人が犠牲となりました。「竹あかり」には、思い思いの言葉が寄せられました。
福島・郡山市ではキャンドルナイトが行われ、願いとともに優しい光に包まれていました。
11日午後3時ごろ、岩手・釜石市にある慰霊碑をなでる女性がいました。女性は、夫と娘を津波で亡くしました。
夫と娘を津波で亡くした女性
「この日がくるのがつらいの。3人家族だったのが、家も流され、一人っ子の一人娘も流され、夫も流され、夫も帰ってきていない。私の気持ちは変わらないです。11年たとうが何年たとうが、皆さん『前向きに』って言うけど、私はまだまだそうなれないです」
岩手・大槌町では、亡くなった娘と2人の孫のお墓に毎月通うという夫婦がいました。
妻
「11年目だね。母ちゃんもなんとか頑張ってここまできたの。守ってくれたんだもんね。母ちゃん、まだまだあんたたちを供養するために、頑張って生きていくからね。守ってくださいね」
11年前、1万5900人が命を落とした東日本大震災。2523人の行方がわかっていません。
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福島第一原発の事故の影響で、今も3万3360人の福島県民が県内外での避難生活を強いられています。
午後2時46分、各地で、サイレンが鳴り響く中、黙とうをささげる人々の姿がありました。
宮城・南三陸町では、家族3人を亡くした男性が「普通の生活、家族がいたのが、どんなにありがたいかっていうのが午後2時46分ですね」と語りました。
宮城・仙台市でも、「震災遺構」の小学校で追悼イベントが行われました。追悼イベントを主催した「HOPE FOR project」の高山智行代表は「沿岸部の方々、被災した方々がどのように過ごしてきたのか、伝えていくような場は、継続してもっていければ」と語りました。
(3月11日放送『news zero』より)