×

金沢市で「出張朝市」開催へ 出店準備進む

2024年3月6日 16:57
金沢市で「出張朝市」開催へ 出店準備進む
元日の能登半島地震で大規模な火災が発生した石川県の輪島朝市。「出張朝市」という形で再開する準備が金沢市で進められています。中継です。

    ◇

出張朝市が開催される金沢市の金石港です。6日朝から、今月23日に出店するみなさんが調理器具を運び込んだり、大みそかぶりに魚をさばいたりと出店準備を進めています。

輪島市の朝市周辺では、元日の地震後に大規模な火災が発生し、およそ300棟が焼失しました。朝市再開の見通しが立たないことから、組合員の一部が「出張朝市」を計画し、23日から金沢市の金石港で開催します。その後も週に1回程度の開催を目指すということです。

出張朝市に出店する人「地震で道具とか全部燃えてしまったから、もう朝市はだめかなと思っていたけど、お客さんとの対面販売が楽しみ」

ただ、輪島港は地震で隆起してしまい、しばらく漁に出られないということで、今回の出張朝市では、金沢産の魚が中心になるそうです。

それでも23日には、この港に朝市を象徴するオレンジ色のテントが30張りほど並ぶ予定です。

そして6日、輪島朝市を描いた絵本が発売されました。こちらの絵本は、44年前の作品を再び販売するものです。

地震からの復興や子どもたちへの継承のために復刊してほしいとの声が出版社に寄せられ、6日から、書店に並ぶことになりました。

今回の出張朝市については、高齢で金沢に来られなかったり、商品自体が燃えてなくなった人など、出店したくてもできない人が多くいます。

まずは、輪島朝市の灯を消さないために、全国に発信し続けることが復興への一歩となりそうです。

――絵本の出版について、朝市の人たちからはどんな反応がありましたか?

「輪島の風景が懐かしい」と、みなさんが笑顔になっていました。絵本という形であっても、輪島朝市が残り続け、次世代につなげることで復興になるのではないかと話していました。