警察庁長官狙撃事件関与を自白 94歳受刑者、医療刑務所で死亡
1995年に発生した警察庁長官狙撃事件への関与を自白したものの立件されず、別の事件で服役していた中村泰受刑者(94)が都内の医療刑務所で死亡していたことがわかりました。
この事件は、オウム真理教による地下鉄サリン事件の10日後の1995年3月30日の朝、当時の国松孝次警察庁長官が自宅マンションの敷地内で何者かに銃撃され、瀕死の重傷を負ったもので、犯人は自転車で逃走しました。
警視庁は、公安部がオウムによる警察トップを狙ったテロとして捜査を進めた一方、刑事部が別の現金輸送車襲撃事件で無期懲役が確定した、オウムとは無関係の中村泰受刑者の関与を疑い、捜査を進めました。
中村受刑者の関係先からは国松長官狙撃を自白する記述や大量の拳銃や銃弾が見つかったほか、日本テレビの記者との面会でもたびたび事件への関与を認めていました。
しかし、いずれの捜査も決め手に欠け、2010年に未解決のまま時効をむかえました。
中村受刑者は今月22日、都内の医療刑務所で誤嚥性肺炎のため94歳で死亡したということです。