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100万円のVIPシートも! 夏祭り・花火大会で観覧席の“有料化”進む

2023年7月21日 22:33
100万円のVIPシートも! 夏祭り・花火大会で観覧席の“有料化”進む

この夏は各地で夏祭りや花火大会が復活します。そんな中、進んでいるのが有料席の導入です。高額な席も用意されていて、100万円の席も登場しています。その背景と狙いを取材しました。

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22日、東京・足立区では4年ぶりに花火大会が開催されます。

記者(東京・足立区、21日)
「明日、こちら(の河川敷)から花火が打ち上げられるということなんですが、その真正面では有料エリアの準備が進んでいます」

その会場では、約6000人分の有料席が用意されていました。有料エリアの設置は3度目です。その理由は――

足立区観光交流協会 坂田光穂事務局長
「スタートは(場所取りの)迷惑防止で始まりましたし、有料席があれば雑踏の中あわてて来なくていいので」

今年は、過去最高の70万人を超える来場者を想定しているといいます。

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一方、8月11日に京都・亀岡市で開催される保津川市民花火大会は、今年、72回目の開催にして初めて全席有料化に踏み切りました。

その理由は終了後の混雑です。去年の花火大会終了後は駅前に大勢の人が押し寄せ、“雑踏事故”が起こりうる危険性がありました。そこで今年は観覧エリアをすべて有料にし、会場内の定員を制限したのです。(参加料1人2000円~1万5000円)

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有料化の動きは、日本有数の祭りでも起きています。

「青森ねぶた祭」まで2週間を切った青森市では、着々と準備が進められていました。

ねぶた師 野村昂史さん
「期待にこたえられるようなねぶたを作るのが、最低限の私の責務かなと」

職人たちが思いを込めて作ったねぶた。その観覧席は、最高なんと100万円!

オマツリジャパン 加藤優子代表
「100万円のVIPシートと20万円のBOXシート、あとは5万円のペアシートを用意」

青森の地元料理を楽しみながら、専属コンシェルジュによる接客サービスなどがついたこの有料席のターゲットは富裕層です。(VIPシート 収容最大人数1組8人 ※8人以下でも利用可能)

去年、初めて2日限定で1席ずつ販売したところ完売。今年は5日間で1日6席に増やしました。すでに半分の席が売れたということです。

高額な観覧席に、弘前市民は「100万円の席ですか? えー?」と驚く一方で、青森市民は「いま世界に自慢できるのは青森のねぶた祭ですからね」と話していました。豪華な席のおもてなしで外国人観光客にもねぶたを広めたいといいます。

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このねぶた祭の有料化をヒントに、今年初めて高額の席を用意した祭りもあります。400年以上の歴史を持つ「阿波おどり」です。

アソビュー観光戦略室 伊藤優室長
「1座席20万円という価格のプレミアム桟敷席を特別に用意」

1人20万円のプレミアムシートが誕生。阿波おどりの踊り手が座席の下を通るという臨場感のあるVIP席です。(藍場浜演舞場 プレミアム桟敷席 1人20万円 ※2人から購入可)

アソビュー観光戦略室 伊藤優室長
「外貨の獲得を一つ目的にして、阿波おどりの文化の発展・継承につないでいけるような」

有料席で得た資金を活用し、祭りをさらに発展させたいということです。

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