上小阿仁の住宅にクマが侵入 冬も目撃続く
この冬、県内では各地でクマが目撃される異例の状況となっています。上小阿仁村の中心部では同じ住宅にこの1週間で2度にわたって、クマが侵入しました。住人の男性は「まさかここに入るとは予想もできなかった」と話しています。
クマが侵入していたのは、上小阿仁村小沢田にある住宅です。北秋田警察署の調べなどによりますと、25日午後10時半ごろ、1階の寝室にいた住人の70代の女性が浴室の方から聞こえる「ガタガタ」という物音に気づました。
70代の夫が確認したところ、脱衣所の洗濯機の上に、体長80センチほどのクマ1頭がいたということです。男性がドアをたたくと、クマは壊れた窓から立ち去り2人にけがはありませんでした。
住民の男性は「ただびっくりした。こういうとこに入るとは思わなかった。何も食い物も何もないし。まさかここに入るとは全然予想もできないことだ」と話していました。
この住宅では、先週木曜日=22日の夜にも体長50センチほどのクマが窓ガラスを割って脱衣所に侵入していました。クマはこの時も洗濯機の上にいましたが、すぐに立ち去り、2人にけがはありませんでした。
県警察本部のまとめによりますと、県内では今年に入ってから26日までのおよそ2か月で34件の目撃情報がありました。去年の同じ時期は1件のみで、冬としては異例の数になっています。上小阿仁村の中心部では、先週火曜日=20日に、上小阿仁小中学校の駐車場やグラウンドに体長1メートルほどのクマ1頭がいるのが2度目撃されていて、周辺でも目撃が相次いでいます。
いずれの現場も村役場から半径500メートルほどの場所で、警察が警戒に当たっています。上小阿仁村は、中心部の集落の周辺に、捕獲用のおりを2基、設置することにしています。