元請けと直接やりとりをする責任者として3年間従事 収賄容疑で逮捕の県職員
県職員の男が道路維持管理業務の下請け業者から現金を受け取っていたとして、収賄の疑いで逮捕された事件で、男は昨年度までの3年間直接元請け業者とやり取りする責任者の立場だったことがわかりました。警察は、押収した資料などから男がその立場を利用してほかにも斡旋を行い見返りを受け取っていなかったか詳しく調べています。
この事件は県秋田地域振興局が発注した道路などの維持管理業務をめぐり、受注した共同企業体に下請け業者として男鹿市にある目黒林業を斡旋し、その見返りとして現金50万円を受け取ったとして県職員の三浦学容疑者49歳が収賄の疑いで逮捕されたものです。
県警は7日夜、三浦容疑者が今年3月まで勤務していた県秋田地域振興局建設部を強制捜査しました。
熊谷奈都子記者
「およそ3時間におよぶ強制捜査 が終わり、捜査員たちがでてき ました。段ボールなどを車に積 み込みます」
三浦容疑者は昨年度までの3年間、直接元請け業者とやり取りする責任者の立場に就いていて、その立場を利用して目黒林業に便宜を図るよう働きかけていたとみられています。
警察の調べによりますと目黒林業は、去年秋田市北部の道路などの維持管理の下請け業務で少なくとも3900万円を売り上げていたことがわかっています。
当時、社長だった目黒幹雄容疑者46歳は、その謝礼と今後も同様に斡旋を依頼する目的で三浦容疑者に現金を渡したとして贈賄の疑いで逮捕されています。
民間の信用調査会社によりますと、目黒林業は去年5月までの1年間の売り上げが3億円を超えていて、2018年に初めて1億円を超えてから急激に業績を伸ばしていました。
目黒容疑者と交流があった男鹿市内の業者は「積極的に事業を展開していて、若手のやり手の印象だった」と話しています。
三浦容疑者は受け取った現金を飲食などの生活費にあてていたということです。
警察は、押収した資料などから三浦容疑者がその立場を利用してほかにも斡旋を行い見返りを受け取っていなかったか詳しく調べています。