「上桧木内の紙風船上げ」開催 願いを込めて 夜空に浮かぶ紙風船
毎年2月10日に行われる仙北市西木町の小正月行事「上桧木内の紙風船上げ」。
五穀豊穣や無病息災などを願い、ともし火をつけた大きな紙風船を打ち上げるもので、江戸時代の科学者、平賀源内が鉱山の技術指導に訪れた際に、熱気球の原理を応用した遊びとして伝えたとされています。
10日夜は地元の集落の人たちに加え、訪れた観光客も飛び入りで参加し、幅が約3メートル、高さ6メートルほどの紙風船が次々と空に舞い上がりました。
今年、最も注目されていた紙風船がこちらです。堀内集落の人たちが2週間ほどかけて作ったのは、近年、記録的不漁が続く県魚ハタハタの紙風船です。
ほかの紙風船よりも3メートルほど長いため風の影響を受けやすく、大勢で支えてもなかなか立ち上がりません。
会場の期待を背に集落の人たちと観光客が協力し、必死の作業が続きましたが…。
地域の人たちの様々な願いが込められた約50個の紙風船。
真冬の夜空をゆったりと舞う幻想的な光景が、今年も訪れた人たちを魅了しました。