沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先となる名護市辺野古で、防衛省は軟弱な地盤の改良工事を予定する大浦湾側で、護岸の建設に着手しました。

辺野古崎の北側に広がる大浦湾では20日午後、クレーンを積んだ作業船が、護岸の基礎となる金属製のくいを海底に打ち込む作業を始めました。

防衛省は今後、護岸の建設と並行して、埋め立て予定地の海底に砂ぐいなど7万本以上を打ち込んで、軟弱な地盤を改良する工事を予定しています。

大浦湾側の工事を巡っては、地盤改良に向けた設計変更の申請を沖縄県が不承認としましたが、国との裁判の結果、国土交通大臣が去年12月、知事の代わりに承認する「代執行」を行い、法的に工事が可能な状況となっていました。

一方、沖縄県は、環境への影響などを巡る県との協議が整っていないとして、工事に着手しないよう求めていました。