都営バスが双子用ベビーカー“乗車拒否” 大山加奈さんに都が謝罪 ベビーカー利用者「拒否されたのは悲しい」
バレーボール元日本代表の大山加奈さんが、“双子用ベビーカーと都営バスに乗ろうとしたところ、乗車拒否された”などと明らかにした問題で、都は大山さんに謝罪しました。ベビーカーの利用者からは「バスではベビーカーを利用しにくい」との声が上がっています。
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9日、都内で公共交通機関でのベビーカーの利用について、取材しました。
ベビーカーの利用者
「電車の方がエレベーターがあったり、ベビーカー専用のスペースがある電車があったりして、優しいかなって。バスにそういうスペースはないし、優先的に乗せてもらえるイメージもないので」
ベビーカーの利用者
「電車はよく使うんですけど、バスはあんまり使わないし使いにくいです。やっぱりベビーカーで乗りにくい」
“バスではベビーカーを利用しにくい”との声が上がりました。
ベビーカーの利用者
「道あけてくれたりとかする人もいるんですけど、そうじゃない人とかもいるし。なんか、私たちが遠慮しなきゃいけないのかなという感じ」
周りの目が気になるといいます。
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バスでのベビーカーの利用をめぐっては、バレーボール元日本代表の大山加奈さんのSNSへの投稿が話題になっています。“双子用のベビーカーで都営バスに乗車しようとしたところ、乗車拒否された”と、7日に明らかにしたのです。
大山さんのSNSによると、1台目のバスは扉を開けてもらえず、そのまま素通り、2台目でようやく乗車できたといいますが、乗務員に手伝ってもらえず困ったといいます。
普段、ベビーカーを利用する人からは、大山さんに共感する声が聞かれました。
ベビーカーの利用者
「2人(の子ども)を1人のママが連れて出掛ける時には、やっぱりベビーカーがないと無理だと思うんですね。移動にバスを使わなきゃいけない。それで拒否されたのは悲しい」
「私は1人なんですけど、娘が2人いたらもっと大変なんだろうなと」
大山さんと同じ双子用のベビーカーを利用する人からも――
ベビーカーの利用者
「バスに乗らないと困る時があるので、そういう出来事があると、バスに乗りづらくなるかなと思います」
都営バスは去年の6月から全路線で、双子など2人乗りのベビーカーに子どもを乗せたまま乗車できる取り組みを実施しています。
東京都交通局が明らかにした調査結果では、1台目の乗務員は大山さんがバス停の看板に隠れ気づかなかったとのことです。ただ、2台目の乗務員は、ベビーカーを置くために座席をたたむという所定の対応を取らなかったと認めました。
都は「対応が不十分だった。申し訳ない」と謝罪し、「手伝いが必要な際は、前の扉からお声がけいただくよう周知をはかる」としています。