原発処理水放出 放射性物質の測定地点大幅増へ
東京電力福島第一原発から出る処理水の海洋放出に向け、国は海水や魚などに含まれる放射性物質の測定について、測定地点等をこれまでの計画より大幅に増やす事を決めました。
30日に行われた環境省や東京電力などが参加したウェブ会議で、国の総合モニタリング計画の改定案が了承されました。
福島第一原発に溜まり続けるトリチウムという放射性物質を含む“処理水”について、国は来年の春から基準よりも大幅に薄めてから海洋放出することにしています。
今回の国によるモニタリングの計画改定では、海水中のトリチウム濃度を測定する地点をこれまでの12地点から5倍近くの54地点に増やしています。
また、東京電力が行うモニタリングについても13地点を36地点に、福島県が行うモニタリングについても39地点を42地点にそれぞれ測定地点を増やします。
さらに、国はこれまで測定していなかった「セシウム134」などの主要7核種と呼ばれる放射性物質についても新たに3地点で測定するなどし、モニタリング体制を強化するということです。
改定されたモニタリングの計画はこの春から実施されます。