居住目的のない「空き家」が年々増加する中、政府は管理不十分な空き家を固定資産税の軽減対象から除外することを柱とする特別措置法の改正案を閣議決定しました。

2015年に施行された「空き家対策特別措置法」では、放置すれば倒壊したり衛生上有害となるおそれがある物件を「特定空き家」に指定し、行政側が撤去できるようになりました。

居住目的のない空き家はこの20年でおよそ1.9倍に増加し、今後もさらに増えると予想されることから政府は「特定空き家」になる前の段階で所有者に適切な管理をうながすための対策強化を盛り込んだ特別措置法の改正案を閣議決定しました。

改正案では、放置すれば「特定空き家」になる物件を「管理不全空き家」に指定し、市区町村が指導や勧告を行っても改善されない場合は固定資産税の軽減対象からはずします。

また、市区町村が空き家の活用を進める区域を定め、用途の変更や建て替えなどを促進するということです。

斉藤国土交通大臣は「空き家対策の強化は急務。特定空き家になる前に、しっかり手を打ちかつ空き家を活用させていく」としています。