マスク外し反則負けに…佐藤天彦九段、日本将棋連盟に不服申し立て「失うものと違反行為のバランスを著しく欠く」と指摘
将棋の対局中にマスクを長時間外していたとして反則負けとなった佐藤天彦九段が、日本将棋連盟に不服申し立てを行ったことを明らかにしました。
佐藤天彦九段は先月28日の深夜まで及んだ対局で、長時間マスクをつけていなかったとして対局中のマスク着用を義務づけた臨時対局規定により反則負けとなっていました。
これに対し佐藤九段は「申し訳なく思っている」とした上で、日本将棋連盟に不服申し立てを行ったことをツイッターで明らかにしました。
不服申立書の中で佐藤九段はマスクの不着用について「故意によるものではなく、失念・過失によるもの」と説明し、「反則負けの基準が明確なものではない」「マスク着用を促されることもなく、直ちに反則負けとした本件判定は、失うものの大きさと違反行為の内容との間のバランスを著しく欠くもの」と指摘しています。
また、感染防止が目的である規定と、対局の勝敗を直接的に結びつけることが正しいのか検討されるべきとして、規定の見直しや対局のやり直しなどを求めています。
佐藤九段は名人戦を3連覇したこともあるトップ棋士であり、「貴族」の愛称で親しまれていて、反則負け後、初めてとなる3日の藤井聡太五冠との対局には心配したファンからの贈りものとみられるバラの花束を持って現れました。