“消息絶つ数分前”複数の映像に事故機? 「まっすぐ飛んで音も通常通り」 陸自ヘリ事故
沖縄県の宮古島沖で陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶った事故で、搭乗していた10人の行方は依然、分かっていません。一方、消息を絶つ数分前、複数のカメラに事故機とみられるものが捉えられていたことが分かりました。
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陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶って7日目になりました。12日も捜索が続いていますが、新たな手掛かりは見つかっていません。
一方で12日、陸上自衛隊のヘリコプターの消息不明直前とみられる新たな映像が確認されました。
ヘリは6日午後3時46分に航空自衛隊の宮古島分屯基地を離陸し、約10分後の午後3時56分ごろに消息を絶ちました。飛行経路の近くにある狩俣小学校の防犯カメラの映像には、黒っぽい機体のようなものが映っていました。ヘリだと思われるものが映っていたのは、消息を絶つ約4分半前です。
北西に5キロほど先の池間小中学校の防犯カメラにも、消息を絶つ約3分前に同様のものが捉えられていました。いずれの映像でも、一定の速度で飛行していて、トラブルが起きている様子は見られません。
当時、宮古島にいたという男性も、消息を絶つ約3分前にヘリを撮影していました。
撮影した男性
「大きな音がするので、すぐに軍用機だと分かりました。まっすぐ飛んでいました。音も(異常なく)通常通りでした」
現場近くに住む他の目撃者は7日、「『珍しいな(高度が)少し低かったな』ってイメージはありました。いつもなら、高めを飛んでるイメージなんですけど」と話していました。
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防衛省は、ヘリが海底に沈んでいる可能性もあるとみています。
海上自衛隊の酒井海上幕僚長は11日、「海底のおうとつが、かなりでこぼこしています。ソナーで探知した場合にそれが機体なのか、サンゴの岩礁なのか見分けがつかない」と述べました。また、潮の流れも速く、「機体が事故発生付近から離れている可能性もある」としています。
搭乗していた10人の行方はいまだに分かっていません。今も24時間態勢で捜索が続いています。
(4月12日放送『news zero』より)