花粉飛ばさない「無花粉スギ」検定作業 植え替え加速へ
スギ花粉の本格的な飛散を前に、花粉を飛ばさない「無花粉スギ」の検定作業が神奈川県秦野市で行われました。
無花粉スギは自然界に5000本に1本程度、突然変異で生まれた無花粉スギの雌花に無花粉スギの遺伝子を持つ花粉を掛け合わせることでできます。
しかし、交配させてできた苗木からは、無花粉スギだけでなく花粉を持つ普通のスギもできるため、雄花をつぶして花粉が出ないか検定する作業が必要になります。
「(雄花を)つぶすと、これ無花粉ですね。花粉自体が出てこないので」
一方、花粉のあるスギは雄花をつぶすと、黄色い粉が出てきます。
神奈川県自然環境保全センター・齋藤央嗣研究員「全部を簡単に(無花粉スギに)切り替えられるとは思わないんですけど、これから植える部分については無花粉に切り替えれば、花粉症も少し緩和できるのかな」
神奈川県では14年前から無花粉スギを栽培していて、今では年間1万本程度の無花粉スギを出荷しています。
政府も今後10年間でスギ林を2割減少させることを目指していて、無花粉スギへの植え替えを加速化する方針です。