宿泊客のいる気配のないロビー。入口に置かれた三角コーンには、「本日休館日」の文字が。

「恵那峡グランドホテル」は、1971年に創業。客室は60室で、景勝地・恵那峡を一望できる立地が売りでしたが、1月7日、宿泊客の受け入れを停止。岐阜地裁、多治見支部が破産手続きの開始決定を出したということです。

このホテルで10年ほど前まで働いていたという男性は…。

元従業員：
「送迎のバスの運転手だった。コロナ前は宴会があったし送迎バスもたくさん動いた。息子の結婚式もここで挙げた。残念です」

破産管財人の弁護士などによりますと、コロナ禍で宿泊客の受け入れを一時停止し、コロナ患者の療養施設となりましたが、その後も、客足は戻らず、運営会社の売り上げはここ数年で激減したということです。

近隣のホテルからは驚きの声が…。

ゆずり葉 竹淵裕支配人：
「破産という話は全くしてなかったので、まさかというかびっくりしている。同じ地域を盛り上げていくなかで、旅館がなくなるのはさみしい限り」

取引先からは、「仕事で使うものがホテルの中に置いてあるので困っている。年末働いた分の振り込みもなくなりそうで心配」などの声が。

ホテルの従業員や取引業者への未払い金について調査を進めているということです。