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原点の場所で新年スタート!パリ五輪内定・レスリング女子藤波朱理選手の“二十歳の誓い”

2024年1月10日 17:04
原点の場所で新年スタート!パリ五輪内定・レスリング女子藤波朱理選手の“二十歳の誓い”

深緑色の振り袖を着たこちらの女性。パリオリンピックに内定した、三重県四日市市出身・レスリング女子53キロ級の藤波朱理選手だ。いよいよ二十歳で迎える、パリオリンピック。両親への感謝の思いと、オリンピックに向けた“二十歳の誓い”とは。

初練習は“原点の場所”!得意のタックルで男子選手を圧倒

ハタチで迎える、パリオリンピック。朱理選手の初練習は1月3日、母校の「いなべ総合学園高校」で始まった。
新年の挨拶として、「今年はオリンピックの年という事で、自分の小さい頃からの夢だったオリンピックの年です。絶対にそこで優勝できるように頑張るので皆さんも頑張ってください」と述べた朱理選手。お正月から朱理選手の動きはキレキレ!得意のタックルで男子選手を圧倒していく。

普段は父・俊一(としかず)コーチと2人、東京の日本体育大学で練習をしている朱理選手。年末年始を三重の実家で過ごし、初練習は小さい頃から練習している原点の場所を選んだ。そんな2人の姿を目に焼き付けるように、静かに見守っていたのが、母・千夏さん。「いつも気合いは入っていると思いますけど、一段と頑張らないと思っているんと違うかな」と話した。

3歳からレスリングを始め、夢見てきたオリンピックの舞台。お父さんと手をつなぎ、初めて挑んだ全国大会では、試合の途中で泣き出してしまった朱理選手。あの日から16年、あの頃と同じく、セコンドの父とともに挑んだ、去年の世界選手権の決勝。相手に1ポイントも与えない圧倒的な強さで、父の目の前でパリオリンピックの切符を手に入れた。
試合終了後、父に笑顔でタックルをした朱理選手。その様子を眺めながら、画面越しで応援していた母・千夏さんは、「あっはは お父さんうれしそう!よかったね・・・」と感動の涙を流した。

両親へ感謝「人生かけて親孝行していきます」

昨年11月、地元の支援者や友人など、約230人が集合し、世界選手権の優勝を祝い開かれた祝勝会。朱理選手はいつもと違ってスーツ姿。足もとには、スニーカーを合わせていた。実はこのスニーカー、両親からのプレゼント。パリ五輪にちなんだ、フランス国旗カラーのスニーカーだ。

朱理選手も、両親にある“逆プレゼント”をしていた。母・千夏さんが見せてくれたのは、誕生日の朝一番に朱理選手から送られてきたLINE。そこには、“生んでくれてありがとう、人生かけて親孝行していきます”というメッセージが。「めっちゃ泣きました。彼女を見て、私も母に言わなきゃなとか考えさせられます」と嬉しさを滲ませた千夏さん。

母も感心するほど、"感謝の言葉"を大切にしている朱理選手。その原点は、原点は、小学校の卒業文集に残されていた。

小学校の卒業文集で綴った“誓い”

その原点は小学校の卒業文集で書いた、"未来の自分へ宛てた手紙"の中に残されていた。

「12歳の藤波朱理の将来の夢は『オリンピックのレスリング競技で優勝する。
そして歴史に名前を残すこと』だ。おい、そこの藤波朱理。元気か。楽しんでるか。人間的にもレベルが高いか。応援してくれている人を大切にしているか。しんどいと思うけど、あきらめるな藤波朱理。応援してくれる人は、必ずいるから。きっとあなたの未来は明るい。」

6年生のときに誓った、"応援してくれる人を大切にすること"。その誓いをハタチになった今も、守り続けていたのだ。

夢を実現する!パリ五輪の目標は“金メダル”

元日、朱理選手の姿は両親とともに地元の神社にあった。新年最初の日に履いていたのは、もちろん、両親からもらったあのスニーカー!

お参りをすませ、緊張の面持ちで臨んだのは「おみくじ」。「大吉の予感しかしやんよ、うち」と自信満々の朱理選手だったが、結果は「末吉」。おみくじは不本意な結果に。でも、気にしないことに決めた朱理選手。去年もおみくじも「大吉」ではなかったが、連勝記録を吉田沙保里さん超えの130に伸ばし、自分の実力で夢の切符を掴みとることができた。

初詣の最後、朱理選手が書いた絵馬。そこには、「夢実現」の力強い3文字が書かれていた。

“夢”の中身について、「パリ五輪で金メダルを取ることです。全ては今年にかかっていると思うので、今年をいい1年にすることしか考えていない。(両親の)サポートに感謝して、後は自分がやるだけなのでしっかり準備してパリ五輪に備えたいと思います」と語った朱理選手。

父・母・娘で挑むパリオリンピック。藤波家の“”夢実現”の日まで、あと半年だ。

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