日本航空が慶応大学と「リアル防災訓練」 真冬の釧路空港を舞台に 巨大地震想定
日本航空が慶応大学とおこなう「リアル防災訓練」今回の演習は真冬の釧路空港が舞台です。
空港内を小走りにすすむ3人の日本航空の職員。彼らが階段を駆け上がると…
日本航空職員
「大丈夫ですか、おきられますか」
階段から転落した人たちの姿が…
「人が倒れているのに誰も何もしない」
地震の揺れによって大けがをした人の救助にあたります。
北海道にある釧路空港でおこなわれたのは、千島海溝沿いで巨大地震が発生した想定の地震訓練です。
空港の利用者役を演じるのは慶応大学で防災を学んでいる学生。
一方、訓練のシナリオを知らされていない釧路空港のスタッフおよそ10人が誘導にあたります。
日本航空職員
「一度こちらに集まってください」
学生の演技がリアルすぎて、判断に迷う場面も多くあるこの防災訓練。今回は寒さへの対応も重要なポイントです。
慶応大学環境情報学部・大木聖子准教授
「(地震が)冬におきれば体温が下がっていくようなことがおきてくる。毛布とか準備をしておいて提供することが必要」
この日も日中の最高気温が0度を下回る真冬日となった釧路空港。
「こっちにも毛布お願いします」
真冬の北海道で巨大地震がおきたとすれば、命を守るために「低体温症」への対応が大切となります。
日本航空産学連携部企画グループ長・粟賀仁也さん
「(職員が)うまく動けていなかったことが、きっちり出ていた。課題に気づいて解決につながる期待が持てるいい訓練だった」「どういう人を優先して対応していくのか、空港スタッフ全員が同じ知識を身につけることが大事」
日本航空では訓練の分析をもとに、空港会社と連携して厳冬期の災害にも備えていきたいとしています。