「まん延防止」解除に期待も“緩み”警戒 保育園では感染対策を徹底
政府は東京、大阪など18都道府県に対する「まん延防止等重点措置」を、今月21日の期限をもって全て解除することを決めました。全面解除に向けた準備が進む一方で、“緩み”を警戒する動きもみられています。
東京・大阪など18都道府県に適用されているまん延防止等重点措置が、2か月半ぶりの全面解除へ。
17日、全ての地域で今月21日の期限をもって「まん延防止措置」を解除する方針が専門家らの会議で了承されました。
政府分科会・尾身茂会長
「長く続いているので、そろそろ元に戻さないといけない」
◇
飲食店に、おしぼりをレンタルする会社「東京すずらん」では――
東京すずらん・総務部 池ノ谷幸枝部長
「本当にもう待ち遠しかった日ですので、とてもうれしく思います」
飲食店の休業や時短などの影響で一時は仕事が減り、おしぼりを洗濯するノウハウを活かして、新たにクリーニング事業を始めるなど苦戦を強いられていましたが、17日、工場はフル稼働していました。
以前は空になって伏せられていた箱には、おしぼりがいっぱいに詰められ、メモには「納品再開」の文字が踊ります。
東京すずらん・総務部 池ノ谷幸枝部長
「(新しいおしぼりを)5万枚くらい用意しました。まだ足りないと思うので、来週また追加で同じくらいきます。うれしいとしか言いようがない」
◇
まん延防止の解除に向け期待が高まる一方、17日の東京の感染者数は8461人と下がりきったとはいえない状況です。
小池都知事
「年度末前後の人の移動、(オミクロン株の新たな種類)BA.2系統の影響などを受ければ、今後また感染が再拡大する恐れがあります」
特に警戒が必要なのは、感染者に占める割合が2割超となっている10歳未満の子供です。3週連続、全世代のなかで最も多くなっています。
東京・江戸川区の保育園「輝きベビー保育園 瑞江」では、子供たちがおもちゃを片付けると、すかさず先生が1つずつ丁寧に消毒していました。
保育園の先生
「洗濯ができるものは、できるだけ洗濯も回して」
第6波で初めて子供たちが感染し、2度の休園を余儀なくされた「輝きベビー保育園 瑞江」。感染力が強いとされるオミクロン株から子供たちを守るため、地域の人などとの交流イベントは自粛しています。
輝きベビー保育園 瑞江 村山奈津子園長
「やれるだけのことは、やってきているところではありますが、その中でも感染者が出てしまうというところはコロナの感染力の大きさというか、びっくりしました。あらがえなかったなと思います」
手洗いなども徹底していました。
輝きベビー保育園 瑞江 村山奈津子園長
「子供たち同士も先生と子供たちってところも、距離とるっていうのはなかなか難しいので、周りにいる大人がしっかりと感染対策を気をつけていかないといけない」
今回改定される国の基本的対処方針では、学校でクラスターが多発する場合、部活動などを制限することも盛り込まれています。
警戒を続けながらも、できる限り“日常”へ近づく動きがでてきています。