チャットGPT“安全対策”提案で……「報奨金1400万円」ナゼ? 長坂真護さんに聞く「アーティストとAIの戦い」
中島芽生アナウンサー
「対話型AIの『チャットGPT』を開発するオープンAIが、安全性を高める対策を利用者から募集し、優れたアイデアには10万ドル、日本円で約1400万円を支給すると発表しました」
「期限は6月24日(現地時間)で、選ばれるのは10件のみ。なかなかハードルが高いなという印象ではありますが、なぜこのような募集をしているのかというと、生成AIを巡るさまざまなリスクが指摘されているからです」
中島アナウンサー
「例えば、信ぴょう性のない回答をする可能性や、情報漏えいの恐れ、さらには著作権の侵害なども今問題となっています。実際に生成AIに作品を真似されたとして、『著作権を侵害された』と提訴しているアーティストもいます」
「長坂さんは生成AIのリスクをどう見ていますか?」
長坂真護さん
「僕もアーティストとしてこの課題を大きく考えています。まさに、アーティストとAIのテクノロジーの戦いだと思っています。今までは対人間の盗用や盗作の繰り返しでしたが、これからはAIだと」
「ただ、もしAIでも真似することができないようなアート、クリエイティビティーを出せば、人の心が動きます。チャットGPTでも真似できないようなものを作ることが、これから我々アーティストが追求していく目標、宿題だと思っています」
中島アナウンサー
「一方で生成AIは、さまざまな分野で労働力不足の解消や生産性の向上などのメリットも期待されています。そして新たに日本でも、チャットGPTのiPhone向けアプリの提供も始まりました(Android向けも近く提供)」
「ウェブ版ではできなかった音声入力も可能になったということで、どんどん新しいものが出てきていますね」
長坂さん
「今まで人生のメインは労働でしたが、生成AIを活用することで、空いた時間ができます。従業員も、従業員の時間をセーブできる経営者も、クリエイティブなことをすることができます」
「新しい企業戦略やいろいろなものを提供して、次のステージに我々の社会が移行していくと思うと、ワクワクする気持ちの方が強いです」
(5月26日『news zero』より)