私は…91歳のチアリーダー~滝野文恵という生き方~
91歳の現役チアリーダー・滝野文恵さん。平均年齢70歳のチアチーム「ジャパンポンポン」を立ち上げ、ステージではセンターを守ってきた。しかし、90代になり年齢の限界を実感。そんな中、念願だった大舞台へ!超高齢社会の中「自分の道」を真っ直ぐに生きる強さとは?
私は…91歳のチアリーダー。
滝野さん「もう年だからって言いたくはない」
91歳の現役チアリーダー、滝野文恵さん。ステーキを頬張り、マージャンも仲間と楽しむ。
なかでも、チアダンスは滝野さんの「生きがい」。
滝野さん「いくつからでも、何でも始められるっていうのが持論なんですけど」
63歳の時、日本初のシニアのチアチーム、「ジャパンポンポン」を立ち上げました。チームの平均年齢は70歳。美しいフォーメーションに、正確な動き。2017年には台湾にも招かれました。
滝野さん「見た人たちが、“元気になったよ”“良かったよ”って言ってくれるから、こっちもうれしくなって。下手でもいいから、“笑ってやれば80%OKだよ”っていう」
ジャパンポンポンが大事にしているのが、5年に1度のチャリティーショー。収益を福祉団体に寄付します。
滝野さん「チャリティーで少しでもお役に立てるようにっていうことを、目標にやってますので」
2020年の秋に開催されるはずだった、次のチャリティーショー。しかし、新型コロナの影響でチャリティーショーも練習もできない。
滝野さん「今年は無理で来年っていうと、来年ぎりぎりいっぱいが限度で、大事な1年をとられちゃった感じ」
2021年10月、緊急事態宣言が解除され、練習は再開されました。チャリティーショーの開催も翌年の11月に決まり、チームの練習も熱を帯びてきました。
でも、コロナで止まっていた時間…。一体感は、いまいち。
滝野さん「2列になったときに…。聞いてください!!後ろの人、聞いて!!もういい…」
滝野さん個人も体力に陰りが…。
滝野さん「私だって本当に限界を感じていますよ。今、もう下り坂になって、ずっと下っている。上ってない」
2022年10月、本番を1か月半後に控えたミーティングでのこと。メンバーの年齢を紹介するという、滝野さんに…。
メンバー「年齢は、いらないような気がした」
メンバー「そこ狙いかっていうところなんですけど」
メンバー「そこは悪いけどね、そんなみんなね、いま若い人いっぱいいますよ。70歳でもみんな若い人いっぱいいるから」
『年齢の壁を越える』。それは、滝野さんがずっと大事にしてきたことでした。
滝野さん「ふざけてるわけじゃないんで、文句があるんだったら自分でやってね。この次から自分でやってください」
ジャパンポンポンが今、踊る理由…。
本番1か月前。1泊2日の合宿。1日12時間の練習。体が悲鳴をあげても、耐え抜きます。目指すのはひとつ、あの輝かしいステージです。
滝野さんはこの時、決意していました。
滝野さん「ジャパンポンポンのチャリティーショーとしては最後だと思っています。(その先は)辞めたい気持ちの方が多い」
本番の1週間前。
ディレクター「もしもし」
滝野さん「もしもし、おはようございます」
ディレクター「すごい鼻声ですけど、体調いかがですか?」
滝野さん「そう。元気なんだけども、陽性なんですよ」
ディレクター「え?」
滝野さん「コロナなのよ」
幸いにも熱は下がり、保健所の指導のもと、本番前に療養期間を終えることになりました。
2022年11月23日、本番当日。7年待った大舞台。
ディレクター「いよいよですね」
滝野さん「そうですね」
しかし、ダンスのキレがないように見えました。もっと踊れるはずなのに…。
2023年3月。滝野さんは再びステージに。
滝野さん「ちょっとチャリティーで不完全燃焼やってるので。辞めるんじゃなくて、出られるところまで出ようかなみたいな。どこまでついていけるかなみたいな」
2023年4月9日放送 NNNドキュメント’23『私は…91歳のチアリーダー~滝野文恵という生き方~』をダイジェスト版にしました。
私は…91歳のチアリーダー。
滝野さん「もう年だからって言いたくはない」
91歳の現役チアリーダー、滝野文恵さん。ステーキを頬張り、マージャンも仲間と楽しむ。
なかでも、チアダンスは滝野さんの「生きがい」。
滝野さん「いくつからでも、何でも始められるっていうのが持論なんですけど」
63歳の時、日本初のシニアのチアチーム、「ジャパンポンポン」を立ち上げました。チームの平均年齢は70歳。美しいフォーメーションに、正確な動き。2017年には台湾にも招かれました。
滝野さん「見た人たちが、“元気になったよ”“良かったよ”って言ってくれるから、こっちもうれしくなって。下手でもいいから、“笑ってやれば80%OKだよ”っていう」
ジャパンポンポンが大事にしているのが、5年に1度のチャリティーショー。収益を福祉団体に寄付します。
滝野さん「チャリティーで少しでもお役に立てるようにっていうことを、目標にやってますので」
2020年の秋に開催されるはずだった、次のチャリティーショー。しかし、新型コロナの影響でチャリティーショーも練習もできない。
滝野さん「今年は無理で来年っていうと、来年ぎりぎりいっぱいが限度で、大事な1年をとられちゃった感じ」
2021年10月、緊急事態宣言が解除され、練習は再開されました。チャリティーショーの開催も翌年の11月に決まり、チームの練習も熱を帯びてきました。
でも、コロナで止まっていた時間…。一体感は、いまいち。
滝野さん「2列になったときに…。聞いてください!!後ろの人、聞いて!!もういい…」
滝野さん個人も体力に陰りが…。
滝野さん「私だって本当に限界を感じていますよ。今、もう下り坂になって、ずっと下っている。上ってない」
2022年10月、本番を1か月半後に控えたミーティングでのこと。メンバーの年齢を紹介するという、滝野さんに…。
メンバー「年齢は、いらないような気がした」
メンバー「そこ狙いかっていうところなんですけど」
メンバー「そこは悪いけどね、そんなみんなね、いま若い人いっぱいいますよ。70歳でもみんな若い人いっぱいいるから」
『年齢の壁を越える』。それは、滝野さんがずっと大事にしてきたことでした。
滝野さん「ふざけてるわけじゃないんで、文句があるんだったら自分でやってね。この次から自分でやってください」
ジャパンポンポンが今、踊る理由…。
本番1か月前。1泊2日の合宿。1日12時間の練習。体が悲鳴をあげても、耐え抜きます。目指すのはひとつ、あの輝かしいステージです。
滝野さんはこの時、決意していました。
滝野さん「ジャパンポンポンのチャリティーショーとしては最後だと思っています。(その先は)辞めたい気持ちの方が多い」
本番の1週間前。
ディレクター「もしもし」
滝野さん「もしもし、おはようございます」
ディレクター「すごい鼻声ですけど、体調いかがですか?」
滝野さん「そう。元気なんだけども、陽性なんですよ」
ディレクター「え?」
滝野さん「コロナなのよ」
幸いにも熱は下がり、保健所の指導のもと、本番前に療養期間を終えることになりました。
2022年11月23日、本番当日。7年待った大舞台。
ディレクター「いよいよですね」
滝野さん「そうですね」
しかし、ダンスのキレがないように見えました。もっと踊れるはずなのに…。
2023年3月。滝野さんは再びステージに。
滝野さん「ちょっとチャリティーで不完全燃焼やってるので。辞めるんじゃなくて、出られるところまで出ようかなみたいな。どこまでついていけるかなみたいな」
2023年4月9日放送 NNNドキュメント’23『私は…91歳のチアリーダー~滝野文恵という生き方~』をダイジェスト版にしました。