九州南部でも線状降水帯のおそれ 厳重警戒
停滞する梅雨前線の影響で、九州では各地で記録的な大雨となっています。九州南部には4日午前中にかけて線状降水帯が発生するおそれがあります。今後の見通しを気象予報士の木原さんに解説していただきました。
■熊本で線状降水帯発生
3日午後4時までの12時間で降った雨の量を表したグラフでは、極端に九州地方で大雨となっているのが一目瞭然です。熊本県では3日午前と午後に「線状降水帯」発生情報が計2回発表。熊本県の山都ではたった半日で300ミリを超える大雨となり、観測史上最大の雨量を更新、宮崎県の高千穂でも7月としては1位の雨量となりました。
活発な雨雲は、熊本県内から鹿児島県や宮崎県といった九州南部の方に南下してきている状況です。ただ、すでに記録的な雨量となっていますので少しの雨でも油断はできません。
■大雨エリア南下 九州南部は厳重警戒
活発な雨雲の本体はゆっくりと九州を南下していきます。日付が変わる頃からは種子島や屋久島付近が活発な雨雲の通り道となる予想で、大雨となる見込みです。2日間にわたって停滞していた梅雨前線が明日いったん九州の南まで南下したあと、4日以降南北に大きく移動します。4日夕方までに予想される雨量は九州南部で300ミリ、九州北部で80ミリとなっていて、その後もまだ雨が降り続き、雨量が増える見込みです。引き続き河川の氾濫や土砂災害に厳重な警戒が必要です。
さらに4日午前中にかけて、九州南部でも「線状降水帯」が発生するおそれがあり、発生した場合、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。夜は安全な場所で過ごすなど、災害に備えをお願いします。