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【解説】都知事選56人が立候補 ポスター掲示板、政見放送は…

2024年6月20日 20:06
【解説】都知事選56人が立候補 ポスター掲示板、政見放送は…
都知事選の候補者が異例の多さとなり、様々な影響がでています。選挙ポスターを貼る掲示板の枠が足りないため、都の選挙管理委員会は20日、枠を増やすと発表。さらに候補者の政策や主張などを知るための政見放送は、11時間以上になる見込みだといいます。

■立候補者56人 前回の都知事選の倍以上に

山崎誠アナウンサー
「今回の候補者の数は、20日午後4時半時点で56人となりました。そもそも都知事選に立候補できる条件は『日本国民であること』『満30歳以上であること』『法務局に預ける供託金300万円を用意すること』などです。基本的には、こういったことを満たしていれば、誰でも立候補できるわけです」

「そして、今回の候補者56人がどれほど多いのか、過去5回の都知事選と比較してみます。2011年が11人、2012年が9人、2014年が16人、2016年が21人。そして前回、2020年が22人で過去最多でしたが、今回はその倍以上となりました」

森圭介キャスター
「事前に今回、候補者が多いと報じられてはいましたが、倍以上になっているというのは驚きです」

桐谷美玲キャスター
「有権者の側としては、全ての候補者を知る大変さはでてきますよね」

山崎アナウンサー
「誰がどういったことを掲げているのか、把握するだけでも大変ですからね」

■枠が足りない… 掲示板の枠は48人まで

山崎アナウンサー
「この候補者の多さが原因で様々な“異例の事態”が起きています。候補者が選挙ポスターを貼る掲示板に影響がでています。都の選挙管理委員会によると、これまでは縦3段の掲示板が多かったそうですが、全ての枠を使ったとしても30人までしか貼れませんでした。そこで今回、初めて用意したというのが縦に4枚、横に12枚貼れる掲示板です。そもそもポスターを貼る場所は届け出順で決まりますが、縦4枚、横12枚なので、掲示板にポスターを貼ることができるのは48人までとなっています」

鈴江奈々キャスター
「足りないですね」

山崎アナウンサー
「今回、立候補はすでに56人なので、まだ足りないんです」

桐谷キャスター
「足りない人はどうしたらいいんですか?」

山崎アナウンサー
「都の選挙管理委員会は20日、この枠を増やすと発表しました。どれくらい増やすのかというと、掲示板の下に10人分増やせるようにします。そのための道具を実際に都の選挙管理委員会から特別に借りてきました。49人目以降の候補者はクリアファイル、それから透明な袋などを受け取ります。そして、自分のポスターをクリアファイルに貼り付けて、それを袋の中に入れて、テープや画びょうを使って自分たちで掲示板の下に取り付けるということです。掲示板の下が難しければ、横や上に取り付けてもいいということです。上だと支えがないのでなかなか取り付けるのも難しいということです。掲示板は都内に1万4000か所以上設置されています」

陣内キャスター
「届け出順に貼っていくと、遅くなれば遅くなるほど自分たちの手間がかかるわけですよね? これ本当に大変ですね」

山崎アナウンサー
「あくまで届け出順なので、49番目以降になった人たちは自分たちで作業をして貼るということになります。貼るための手間が増えるということになります」

■政見放送は合計11時間超えの見通し

山崎アナウンサー
「候補者が多いことで想定外のことも起きています。選挙管理委員会は19日、20日の告示日に向けて予定していた立候補者の受付リハーサルを急きょ中止しました。そもそも、告示日当日は、東京都が候補者らから書類を受け取って手続きをしたり、街頭演説用の旗などを交付したりします。当日スムーズに受け付けを行うため、前日にリハーサルを予定していましたが、今回は立候補者が多すぎるということで、書類の不備の直しなどの対応にいつも以上に時間がかかり、このリハーサルを行えなかったということです」

山崎アナウンサー
「さらに、候補者の政策や主張などを知るための政見放送というのがありますが、11時間以上になりそうです。NHKによると、政見放送は候補者の紹介に30秒、そして候補者が話す5分30秒と、候補者1人あたりに6分かかります。今回、候補者が56人いますので、単純に計算すると56人×6分で、5時間半以上。選挙期間中に政見放送は2回行われるということで、合わせて11時間以上になる見込みです。立候補者であったり、その情報というのが多くでますので、私たちもそれぞれ見極めていきたいと思います」