再審無罪の袴田さん弁護団、高検・最高検に控訴しないよう要請
58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で、無罪が言い渡された袴田巌さんの弁護団は7日、東京高検と最高検に控訴しないよう要請しました。
袴田巌さんは、1966年、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定していましたが、やり直しの裁判で、静岡地裁が先月26日、「証拠がねつ造された」などとして無罪を言い渡しました。
検察側が控訴できる期限は10日までとなっていますが、これを前に、弁護団は7日、東京高検と最高検に対し控訴しないよう申し入れをしました。
弁護団は「今後、有罪判決を獲得できる見込みはないことは明らか」としたうえで、高齢の袴田さんについて、「審理が継続すれば、袴田さんが元気な状態で結果を迎えられるか非常に心配」「事件の終結を決めるのは検察官以外にありません」と訴えました。