原発の避難道路建設へ 美浜町→滋賀県高島市 国が整備を検討、共創会議で示す 知事「財源確保も重要」
美浜町が求めていた原発事故の際に避難道路の役割を担う滋賀県と結ぶ道路について、国が整備を検討していることが分かりました。
これは10日に開かれた原発立地地域の将来像を議論する共創会議で示されたものです。
避難道路は美浜町新庄の県道213号から滋賀県高島市の県道533号に接続する道路(延長6キロ)で、美浜町は嶺南で唯一南北に抜ける幹線道路がありません。
このため、原発事故が起きた場合、美浜町南部の住民は原発のある北に一旦向かってから、敦賀や若狭町上中を回って避難するしかなく、美浜町では避難道路の整備を求めていました。
■杉本達治知事
「トータルの財源をどう確保していくかも重要。路線を示されただけではすぐに着手できる環境にはならないので、連携して考えたい」
会議では、立地地域の課題や要望を踏まえた計画の具体案について、各電力事業者が説明しました。立地地域の振興につながる事業のために国が準備している25億円の交付金についても、15億円増額となることになり、道路整備にかかる調査費などに役立ててほしいとしています。
このうち、関西電力は生成AI向けのデータセンター事業に参入し、美浜町内にセンターを設置するということです。なお、国は今年夏の会議をめどに工程表などを具体化させ、避難道路の整備については詳しい財源の議論も進めたいとしています。