実在するロックバンドのボーカルをかたるSNSのアカウントから、会員カードの購入や、会うための航空券代などの名目で、佐賀市の50代の女性が550万円をだまし取られました。

警察によりますと、9月3日、実在するロックバンドのボーカルを名乗るアカウントから、女性のSNSにメッセージが届きました。

女性はもともと、このバンドのファンで、別のSNSに誘導され、ボーカルやマネージャーをかたるアカウントとビデオ通話でやり取りするようになりました。

その中で、コンサートの無料チケットやサイン、ボーカルへの「直接アクセス」などの特典がある会員カードの購入を勧められました。

女性は会員カードを直接渡すと言われ、会員カード代のほか、佐賀への航空券代や宿泊代などの名目で、9月10日から27日までの間に45回にわたり合わせておよそ550万円分の電子ギフト券を購入し、その情報を相手に伝えてだまし取られました。

その後、ボーカルをかたるアカウントから「私たちのプライベートのために家を買いたい」と不動産を購入するための費用を求められたため、10月4日に警察に相談し、24日に被害届が受理されました。

相手とのビデオ通話について女性は「本人の画像が表示されていた、口もとは動いていた」と話しているということです。

警察は、SNSなどで知り合った相手からのお金の要求やもうけ話は、詐欺を疑うよう呼びかけています。