福岡・釜山便が約3年半ぶり再開 中国・韓国の大型連休を前にインバウンドへ期待高まる
9月27日、福岡と韓国・釜山を結ぶ定期便が、約3年半ぶりに再開しました。中国や韓国で今週末から連休に入るなど、インバウンドへの期待が高まっています。
27日午前6時すぎ、福岡市の博多港には、中国・上海からのクルーズ船が来港しました。
さらに、福岡空港では、福岡と韓国の釜山を結ぶ大韓航空の定期便が27日に再開しました。
■大韓航空 福岡支店・山口亮 支店長
「約3年半ぶりに運航再開する運びとなりました。釜山から福岡便、連日満席となるご予約をいただいています。」
韓国、中国ともに、これから秋の大型連休に入り、インバウンドによるにぎわいが期待されます。
■元木寛人キャスター
「きょうも続々と観光客が訪れていますが、パネルを持った人がいまして、『天神、フリーバス』と書かれています。」
バスの運行などをしている『HEARTS』と『博多大丸』が共同で、福岡空港国際線から、福岡市・天神へ直行する無料バスを、9月27日から10月3日までの期間限定で運行しています。
天神へと向かう無料バスの中には、台湾から来たチェンさん家族もいました。台湾も、今週末から連休に入ります。27日・28日と仕事や学校を休み、4泊5日の福岡旅行だということです。
天神に到着し、向かった大丸福岡天神店では、日本各地の職人の技が生きる品物を集めた『日本の職人展』が9月27日から行われています。
チェンさん一家の目にとまったのは『博多人形』です。
■チェンさんの娘・ニーニさん(9)
「Good!」
■チェンさん
「このような製品は、ほかでは見たことがありません。」
この『日本の職人展』は、インバウンドを意識した“ある取り組み”が行われていました。
■元木キャスター
「こちらには、インバウンドの人にむけたインフォメーションがありまして、通訳の人も常駐さ れています。」
■大丸福岡天神店 広報担当・立石幸菜さん
「カウンターにいらっしゃる通訳も英語と中国語に対応していますので、インバウンドのお客様に日本の魅力を発信する催事となっています。一番は、中国のお客様を中心とした海外のお客様に来ていただきたいと思っております。」
担当者は、「購入単価も高い中国人観光客を呼び込みたい」としています。
ただ現在、福島第一原発の処理水の問題で日中関係は悪化しています。
この大型連休でのインバウンドへの影響について、専門家は次のように述べます。
■九州経済調査協会・渡辺隼矢 研究主査
「影響がない、影響があったとしても比較的軽微と言っている事業者の人が多い。これから回復のペースが、そういうところ(処理水の影響)で鈍化する可能性はあるかなと思うけど、その点も含めて状況を注視していく必要があると思っています。」
その一方で、韓国からの訪日については、過去最高となった2018年に匹敵する勢いだということです。また、円安による消費額の増加に期待したいとしています。